浅間日記

2004年08月11日(水) ニュース満載

地元の、少しのんびりした新聞を読む。
「山ろく清談」とタイトルされた、著名人へのインタビュー特集。
本日は、バイオリニストの高嶋ちさ子さんという方だった。



色々と思いの至る記事が多い。
珍しい日なので、思うところを全て記す。



美浜原発事故 点検対象漏れ放置
事故の原因は、廃管部分の「減肉」と呼ばれる磨耗現象だったようである。
運転開始以来、27年間一度も点検されていなかったのらしい。
この「減肉」という専門用語も、すごい響きをもっているが、
やがて一般の知るところになるのだろう。

科学の専門家というのは、時に専門用語でしか理解しない節があるから、
どなたか専門用語を身につけた一般人が、高度な専門用語を駆使して、
防げて当たり前のミスを指摘して下さらないものだろうか。

冷却水の配管といっても、破損した辺りで140度もあったらしい。
さらに、配管の中は約10気圧の圧がかかっていたので、一気に蒸気となって噴出したのだそうだ。

この出来事で、学生時代のある「事故」のことを思い出した。
学校の研究室で、圧力鍋という便利な調理用具を使っていた時、
どういう勘違いか、鍋の扱いを知らない先輩が
常識的に扱えば決して開けない安全弁を開けて、圧抜きをしてしまった。
煮えたぎったシチューが、間欠泉のように天井まで噴出して、
大変な騒ぎになった。
あの時顔面が鍋の前にあったら、あの人は相当な重症を負っていただろう。



サマワ宿営地数十メートルに着弾 迫撃弾3発確認
三次要員が来るから3発か。
「日本の政府筋は『個人的見解だが、日本を狙ったものとしか考えられない』と述べた。」の記事。
そんな、発言者の立場が明確にできない、しかも個人的見解などなら、
載せるなといいたい。
何故、宿営地数十メートルに着弾しているのに、
はっきりと、「日本が狙われた」と書けないんだろうか。
迫撃弾に送り先でも書いていなければ、判断できないのだろうか。

それはそれとして、最近私は、自分に
現地に赴く自衛隊員に対して、同情や苦労を労おうという気持ちが
少しずつ失せつつあるのを感じている。
あまり彼らにシンパシィを抱いてはいけない、という風に思い始めている。



不登校2年連続減少 文科省調査 本心は行きたくない子も登校
行きたくない子も登校している、というのはフリースクールの代表者のコメントである。文科省の調査でそこまでたどり着いたわけではない。
しかし推測するにかなり実態に沿ったものだと思う。

「不登校児への積極的な関わり」という国の上意下達によって、
教師達は勧誘員と化し、不登校児の家庭へ日参した、
その成果というわけである。
そこには、絶対に、ノルマが存在していたはずである。

不登校の子どもの心中を図ることもなく、
頭数としてだけの存在として、ささやかな安住の地から、
引きずり出される子ども達を気の毒に思う。

もうこの際言ってしまうけれど、
私は学校や教師というものが得意ではない。客観性に欠けるからだ。
未だ微熱が残り頭が回らない体なので乱暴に断言してしまうが、
もう、学校というシステムは、教育機関として機能していない。



戦争の記憶継ぐ意味は 東京で「崩れゆく歴史」展
夢の島公園の中にある「第五福竜丸展示館」内でのイベント案内。
歴史は過去のものになる、人は忘却する、という厳しい原則を認識してこそ、
記録を検めることに意味が生じ、現代に生かそうという活動が発展する。
そう思わせる、タイトルであった。
「私たちは忘れない」というふうに訴えるよりも、説得力がある。



阻止された二万人集会 中国当局2300人拘束 サッカー日中対決と同日
注目した点を整理すると、ざっとこんな感じである。
・この集会を計画した李小成という人は、7月後半に、北京市へ、集会とデモの申請書というものを提出していた。それに対して中止命令は出なかった。
・7日はサッカーのアジア・カップ決勝と重なったこともあり、中国政府は力ずくで封じ込めたとみられる。
・集会の内容は、官僚腐敗や土地の強制収用に対する農民や住民の怒りを訴えるものであり、これに類する内容の直訴は、激増している。
・地元政府は直訴阻止のため、公安当局のほか、暴力団を動員している。

これで解決するわけがない。またそのうち何か起きると思われる。
内政の不満からくる小さな火花をスパークさせていると、
自由と平和を謳うあの国から、火薬をもった武器商人達がやってきて、
常時小さな紛争をしていなければならない国にされてしまうと危惧する。


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