NHKクローズアップ現代で、登校拒否児に対する 岐阜県可児市の取り組み。 現在、登校拒否と呼ばれる子どもは13万人だそうである。 学校へ行かないこと以上に、引きこもり現象へ移行しがちである、 ということが問題になっているそうだ。
13万人もいるのだから、もう「登校拒否児」などと 個人を指し示す言葉でなく、「登校拒否現象」と 言ったらどうかと思うけれど、 学校教育そのものを否定するような言い回しは 回避されるのかもしれない。
学校に子どもが行かないのは、行かない子どもに問題があり、 交通事故は、どんなに都市計画や道路行政がヘボイ街においても、 運転者にのみ罪がある。
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木材生産などの利用を目的にして、 人工的に仕立てられた森林というのは、 まあ大半が、同じ時に同じ苗木を同じ場所に植えるため、 当然ながら、みな同じ年の樹木で構成されている。 同じぐらいの高さ、同じぐらいの太さ。同じぐらいの年齢。 これを単層林という。
そして当然ながら、人工林に対して天然林というのは 年齢構成が多様であり、 100年生きた木と5年足らずの稚樹が共存していたりする。
こういう森林で生存する生物の多様性は、 人工的に仕立てられた森林よりも遥かに優れている。 そして、そういう森林づくりが、今重視されているのである。
何をくどくど言おうとしているかというと、 学校というところは、単層林なのである。 それどころか、経済活動以外の部分で、今の社会は まったくの単層林社会なのである。 年齢別に施設があり、 平日の日中は完全にその中に閉じ込めてしまう。
登校拒否という現象は、 こういう単層社会で日常を過ごすことの 息苦しさや生きにくさに対する ストレートな反応なのだと思う。
それに気付いてしまった登校拒否の子どもは、 言葉巧みに誘われて学校に戻るよりも、 保育園や宅老所へボランティアに行ったり、 丸の内のオフィスで働いたほうがいい、と私は思う。 そうして、人生を救われてほしいと思う。
放送室でランチキ騒ぎを起こした中学生も、 ある意味単層林社会の産物なのだろう。 ただし、あまり同情の余地はないが。
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