『 ミュンヘン(Munich)』 Film No.2
Directed by Steven Spielberg Written by Tony Kushner and Eric Roth [official] [imdb]
★★★+☆☆(3.5)
数年前までは“民族紛争”が生み出すいろんな感情は、全然実感できないものだったけど、北の方の国との確執がクローズアップされるようになったここ数年で、ほんの1mmほど共感をおぼえるようになった。他国民に自国民を虐殺されたり、領土を占領されたりして抱くマイナスの感情は、例えば、何年か前にどこぞの工作船が日本の巡視船に向かって発砲してきたと聞いたときに抱いた、人んとこの船に何すんねん?!っていう怒りの気持ちが増大したもので、報復(仕返し)に対する正義感や爽快感は、巡視船も負けじと打ち返したと聞いたときに抱いた気持ちが増大したものなのだろうなーと少し考えをオーバーラップさせることができる。ただ違うのは、私が抱いた気持ちは他国民ではなく他国政府が憎たらしいくらいのものだってことかと。
歴史にとんと疎い私は、そんなBlack SeptemberだのMunich事件だの初めて聞いたので、映画を観た後にちょっと調べたりと、勉強になる1本だった。
007では、タフでセクシーで優雅だったダニエルが、軽いおちゃらけたキャラクターを演じていてちょっと面白かった。70年代風のシャツとサングラスと髪型が妙に似合ってました。
[耳に残ったセリフ]
Robert:We are supposed to be righteous. That's a beautiful thing. And we're losing it. If I lose that, that's everything. That's my soul.
Avenir:There is no peace at the end of this.
Golda Meir: Forget peace for now. We have to show them we're strong.
Avenir:I need evidence.
Avenir:Every man we killed has been replaced by worse.
Ephraim:You killed them for Munich, for thefuture, for peace.
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