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碧英島
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ENGLISH VERSION
『青い棘(Was nützt die Liebe in Gedanken)』 Film No.3?
公式HP
★★★★★
鋭い感性と自尊心、そして妥協を受け入れない若さが生み出す 極端な思想に命を駆ったドイツ青年の実話に基づいた映画。 胸にずっしりと“炉から出たての橙色の硝子”を抱えているような 観了感が残る。冒頭のシーンから、静寂と音と映像の微妙な バランスに一気に引き込まれいく感じがとてつもなく心地良いん だけど、何度も気軽に観ようとは思えない感じ。 アクションではないけど、映像と音響がとても美しいので 映画館で観る方がベター。
塾での授業が急にキャンセルになって、夜のサルサのレッスンまで 時間があったのでふらりと観たのだけれど、映画館で観といて良かった! ダニエル・ブリュールは「グッバイ、レーニン!」とか「ベルリン 僕らの壁」を観て気に入ってた俳優さんだったけど、今回のような シリアスな役もとても良かった。あと、ギュンター役の アウグスト・ディールも容姿・演技ともに完璧。
鑑賞後にバスの中で、いろいろ分析してみて、 パウロの「家に帰りたい」というセリフが印象的だったので、 パウロやエリーには、恋愛で愛を失っても家に帰れば 温かい無償の愛が待っているけど、ギュンターやヒルデには そういう場所がなかったが故に“真実の愛”を見出せずに エキセントリックな愛に走っちゃったのかな、 などと考えてみた。同じように感性の鋭い青年であっても、 上流階級の虚構の世界に育ったギュンターと、地に足のついた 労働階級の両親に育てられたパウロの対比が、2人の人生の 終焉の対比に繋がったのかも知れない。ギュンターの思想は、 常識からみたら明らかに異質で間違っているけれど、 (クリシェ御免)彼のある意味“水滴を湛えるピュアな硝子片の 如きに輝く棘”に人は魅了されるからこそ、こうやって何度も 映画化されるだろうな、なんても考えてみた。
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* Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database.
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