うちの旦那は生前、道の駅などに行くときまって柚子胡椒を買い物カゴに入れるため、それを阻止または1つだけよと制御するのが私の役目だった。
そして現在、私はオトボケ母がイリコ、ちりめんじゃこ、梅干しを見ればきまって買い物カゴに入れようとするのを阻止する日々を送っている。
「ミーちゃんも食べるから〜」とイリコを手にすれば「うちの猫はかつおぶし派だからイリコは食べないよ〜」と棚に戻し、ちりめんじゃこや梅干しに手を伸ばそうとすれば「それは家にあるから、なくなったときにまた買おうね〜」と言う。
他のものは好きに買わせるが、これらに関してはなぜか目に付く度に必ず手を伸ばす。
そして謎なのは、こんっっっなにも執着しているちりめんじゃこや梅干しなのに、いざ食卓に出すと食べないというオチ。 なーぜー?状態なのだが、まあ別に私が食べれば良いのでそれはいい。
彼女が一人で出かけることも買い物をすることもないので、私が気をつけていれば良いだけなのだ。
そういえば、 息子が2歳の頃「健康」という漢字とその意味を覚えてしまい、以降スーパーで「健康」の文字が書かれた商品を見つける度に、せっせと買い物カゴに運び入れていたことを思い出す。
幼児と後期高齢者の行動は似たようなものだなあと、つい笑ってしまう。
母には今後とも安心してのびのびとオトボケ続けて欲しいものである。
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