Dynamite徒然草
Dynamite徒然草

2006年08月16日(水) 誰がために介護保険はある。

今年の四月
介護保険法が改正されました。



我が家には
利用者である左半身マヒ父がおり
本日行われた要介護認定は
微妙な不安と緊張をもって行われたわけであります。


2001年2月早朝、脳内出血で倒れて以降意識不明の日が続き
主治医が一か八かの開頭手術に踏み切ってようやく意識が回復。
それからは完全にマヒ状態になった左半身のリハビリが続き
今では膝から下に装具(硬直した足を安定させるためのもの)をつけ
杖をついて歩行できるまでになりました。

リハビリ病院で半年の訓練を積んだ成果で
着替えやトイレ、入浴など
手すりや椅子等の補助具があれば
身の回りのことは自分で時間をかけてでもできるようにもなりましたが
床に座ったり立ち上がったり
また、段差や坂のある道を歩くことは危険且つ困難です。

整備された公園やフラットな場所でないと
マヒした側の足がひっかかって転倒することもしばしば。
数年前はリハビリを終えて帰宅中に転倒し、肋骨を折ったこともありました。


齢70
毎日何時間リハビリを頑張って足の運びがよくなっても
忍び寄る老化は止めようもなく
自然に体力筋力は落ちていくわけです。

そんな経緯もあって
マヒ父は外出の際に電動セニアカーを利用するに至ったわけです。
介護保険のお陰様でありました。


ですが今回改正された介護保険法では
要介護1も含めた軽度者への福祉用具の貸し出が制限されることになり
父は日常の足である電動カートを取り上げられようとしているわけです。


セニアカーがなければ何処へ行くにでも私が車を出さなければならなくなります。
私がいるときはまったく問題ありませんが
私がいないときは出かけたくても出られないわけです。
たかが坂を下りたところの公園へリハビリに行くだけでも。

早い話が
自分で自由に好きなときに公園へも行けなくなるわけです。


以前は介護タクシーでも同じように足を奪われました。
病院へ通うのに利用していた介護タクシーが
やはり当時の改正で使えなくなったのです。

なんていいますか
障害者や年寄りは、専門の施設へ行って市民の目の届かないところへ行け
とでもいいたいような改正内容なんですね。

デイサービスの車に乗せられて
専門の施設に連日ドナドナ連れていかれるお年寄りは増えましたが
できるだけそうした施設を利用せず
自分の力で自立して
自発的にトレーニングを積んで頑張っている人には
どんどん厳しくなっていくんですよ。

なんていいますか
老人の利用したい「介護保険」と
障害者の利用したい「介護保険」は全然違うということを
あまり理解してもらえていないような気がするのは私だけでしょうか。

ていうか
思いましたね。


あると思うな介護保険。
あると思うな社会福祉。


我が家も来月は何十万円もする電動セニアカーを買わねばならないわけであります。


まだまだ老後が実感できないお若き皆さん
歳とって必要なのは知力体力現金ですよ。
ボケず転ばず小金持ち。
みじめな老後を送りたくなかったら
いまからせっせと自分名義で貯金いたしましょう。
または面倒見の良い子供や婿を持つべきですな。

しかしながら今のご時世
子に頼るのは宝くじに当たるよりか難しいかもですが。


┐(´ー`)┌


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書いてる人 : Dynamiteおかん