今日は幼稚園の終業式。 子供を迎えに行って、玄関先でお母さま方と立ち話をするも 話題はやっぱり一昨日の地震。
わりと博多区のマンションは被害が大きかったらしく 上の階にいる人たちはみな口々に 「食器が割れた」「書棚が倒れて旦那のパソコンが潰れた」「本が飛び出した」「家具が倒れて壁に穴があいた」などと話す。
また家の向きの違いや戸建てや下の階では被害も軽く 食器が少し落ちてきただけというところも多い。 それでも皆、揺れの恐怖は一緒。 無事で何よりだったと 軽口を交えながら皆で安否を確認しあった。
その中で あるお母さまの話を聞いた。 「うちはちょうどお墓参りにいってたんだけどね・・・」
お参りも済んで皆が墓地をあとにし始め 3才になる末娘を連れて一緒に行こうとした瞬間 あの揺れに襲われ、身動きがとれなくなったそうだ。 次々に周りの墓石や石灯籠が倒れてきて 揺れが治まったときは自分たちのいた場所以外は倒れた墓石だらけになっていたという。 振り向けば真後ろに大きな石灯籠がこちらに向かって倒壊していた、と。
想像を絶する恐怖だったに違いない。
みな、お参りのあとだったから助けてもらったのだろうと ケガひとつ無かった母子の無事を喜んでくれたものの
異変は起きた。 その日から、ちいさなお嬢の描く絵は どれも真っ黒な絵になってしまったのだ。
「何を書いたの?」と聞くと 「石が落ちてきたの」と 黒い色ばかりを使ってそれを描いたという。
この話を聞いて私は背筋がゾッとした。 鳥肌がたった。
まだ自分の気持ちを表見することもままならない子供ゆえ その恐怖を絵に吐き出しているのかもしれないのだと思うと 痛ましくてならなくなった。
私はまだ平地にいても揺れてる気がする。 平衡感覚が失われているような 三半規管がおかしくなったような感じ。
みないろんな不安を抱えて余震の中過ごしている。 20日のは余震で、今後あれ以上の本震がくるといったウワサまでまことしやかに広まっている。
きっと神戸も新潟も同じ恐怖を味わっていて いつも地震に見舞われている関東も同じ不安の中に日々を過ごしていて
私たちは知恵で身を守ろう。 私たちは愛情でもって子を守ろう。 人なのだから。
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