私は子供時分から 絵の下書きはうまかったりしたが 色を塗るのはドヘタだった。
エンピツで下絵を描いているときは 細かくいろいろ書けていても 絵の具を塗るとなると この細かさの表現がまったくもってできず しかも乾くのを待ってられない性分でつい重ね塗りしてしまい 滲む、混ざる、流れるの最悪三拍子で なんだかわけのわからない絵になってしまい ぐにゃぐにゃになった画用紙を前に 己の頭を抱えることがよくあった。
そのクセは今でも料理にときどきあらわれる。 野菜の煮物などにそれは顕著にでる。
下ごしらえの段階ではうまくできても いざ鍋に入れてからっていうもの 気長に待っていられずかき混ぜてしまい 強火、煮くずれ、見た目悪。 嗚呼、父よあなたは偉かった。 短気なのに板前が天職だったなんて。
料理はたしかに芸術だ。 いまいち見た目悪に出来た煮物でも これまた見た目のよい皿に盛りつけると なかなかそれなりに美味しそうに見えたりするのがマジックだったり。 ちょっと彩りに何かトッピングするだけで おもてなし料理っぽく見えたりと。
そうか 料理は器か!!(←違)
よし、今後は食器に凝ろう!!!(←甚だしく本末転倒中)
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