自宅でクリスマスイヴの予定で、 すき焼きの用意をしながら、 全国高校駅伝を見ていたら、 あたしの母から電話があった。
ちょうど大牟田がラストスパートをかけて、 仙台育英を抜いた瞬間だった。
「もしもしぃ・・・」(母) 「はい・・おおっっ!そこじゃーっ!いけーーっっ!!!おらおらいけーっそこやーっっ一年坊主っっ! そのままつっこめーっ!!!よっしゃあっ大牟田優勝やーっっっ!!!」(あたし) 「・・・なっ、なんなのっ?」(母) 「駅伝たーいっっ!」(あたし)
無事に大牟田がゴールして、 仙台育英のランナーは大声で泣いていた。
興奮さめやらぬあたしは、 電話の母に言った。 「九年ぶりやねーっ!!(大牟田の優勝は)」
母は困惑していた。 「・・・こないた会ったじゃないの」
そーだった、電話は母だった。思い出した。
「で、なんのよう?」 「うん、今日お兄ちゃんちでパーティだけど、一緒にどうかなと思って」と母。
そういうことだった。
もちろん返事はオッケーである。
何しろこっちは興奮さめやらぬところ。 はよテレビに集中したいのだ。
ああそれにしても興奮した。 さあ、次は競艇だ。
スカパーにチャンネルをかえた。 今日は平和島で賞金王決定戦だ。
まもなく12レースの展開予想が始まる。
あたしは見入った。 下馬評ではやっぱり濱村だ。 松井も人気だ。そりゃそーだ、全知全能の王者・松井だから。
しかしあたしは三号艇に何かを感じたのだ。
「これ、3−6って感じ。うん、市川がきそうやが。そんな気がするごたー。 折り返しで6−3入れて、2点買いやねー」
大旦那は笑って言った。 「えらい穴狙いやねーっ」
そしてこのレースは・・・・
「あ、市川いいスタート切ったやん。いけそーかいな。おおっ、きたきたきたきた・・・きたーーーーっっっ!!! おらーっっっ六号艇ついてこんかーいっっ!そこじゃーっっ!そのままぶっちぎれーっっ」
・・・そう、結果は3−6。 賞金王は市川哲也だった。
興奮した。
おめでとう市川哲也。 おめでとう大牟田高校。
メリー・クリスマス。
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