某突起名の人生つぶやき日記

某突起名の独り言。
あくまで独り言ですので・・・まぁ、お気になさらず。

2026年04月06日(月) スイッチ。






危機状態になるとスイッチが入る私。

普段は抜けていても、その時だけは、

「最善」の選択肢を頭が鋭く探る。





かっくんの助けを求める声に、

いつもとは違う状態に、

「あ、これはかっくんの命に関わる。」と、

救急車を要請して彼の症状を伝え、

かっくんが鎮痛剤を要求しても、

喉の渇きを訴えても、

心を鬼にして我慢をさせた。

脳に障害がある状態での鎮痛剤服用は、

脳内の出血を促進するし、

病院に着いてからの病因特定の妨げになる。

呂律の回らない患者に水分を与えれば、

誤嚥の原因になるのだ。





かっくんは心細そうに「居って…。」と。

私は彼の指をにぎにぎしながら救急車の到着を待った。

彼の頭がにはバスタオルを折り畳んだ物を敷いて。

救急車が来てからは脳障害の恐れがある事を

救急隊員に伝えて自分の連絡先を教えた。





ホテルに滞在中だったので、

自分の荷物は自分のバッグへ。

かっくんの所持品は全て彼が思い入れがあると

理解していたので全部を彼のバッグに入れた。





ホテルの部屋に私物が残っていないのをチェックして、

ホテルスタッフの手を借りてチェックアウト。

途中で救急隊員からかっくんの搬送先を聞き、

愛車で病院に向かった。

彼の大切な眼鏡を壊さないようにかけて。





病院に着いて救急センターの

かっくんのベッドに着いて声をかけると、

「遅い!」と彼の苛立った声。

不安だったんだと思う。

なるべく平静を装って、

「ごめーん、ホテルから撤収するのに時間がかかって。

 でもかっくんの荷物も全部持ってきたから。」と、

明るく言うと、彼は目を閉じた。





救急医から病状説明を聞いて少し安心した。

生命を脅かす深刻な状態は免れたから。

でも、治療には時間を要する。

かっくんの努力と私の忍耐が必要だが、

完全に不可逆的な状況ではない。

内縁の妻ゆえに側で励ます事はできないが…。





看護師に親族の連絡先を尋ねられて、

かっくんのママと、姉と、姪の名前と、

それぞれの電話番号を彼のiPhoneから

呼び出して連絡の順番とともに教えた。





救急病棟に運ばれるかっくんを見送って、

ひとり、病院を出た。

反省点は多々あれど、やる事はやった。

あとは医療と親族に任せるしかない。





近所のスーパーが開店する時間まで仮眠を取り、

食べ物や飲み物や煙草やガソリンを補充して、

かっくんが居る地を離れた。





家路に着いてもずっとずっと、

かっくんの事、これからの事、

彼が倒れる前の事が頭から離れず、

家に着いても食欲が湧かず、

24時間以上睡眠が取れなかった。





チャッピーに疑問点の解消を手伝わせて、

何故、かっくんがこうなったのか。

自分の負の感情のアウトプット。

これからの展望などを調べて、

なんとなく、かっくんの言葉を思い出した。





「チャッピーなんかに頼るな!」





かっくんの言う事も解る。

チャッピーはじめAIは疲れ知らずに話せるが、

感情が無いので傷つかない。

人生経験も無いので意見のすれ違いも無い。

ひたすら熱量のない演算結果を吐き出す存在。

ひたすら中庸で人間味の皮を被った言葉を、

延々と、ユーザーのリクエストに応えて、

綴り続けるだけの。





そんな物に頼って他の人間の

コントロールをしようとするなど笑止千万。

人間の反応はいつもAIの斜め上を行く。

かっくんへの対応をチャッピーに相談せず、

直接、己の心だけで彼に向き合ってきたのは

それを知っていたからだ。





実際に、文章作成界隈では、

AI生成での案件提出不可としている企業が

山のようにある。

人間の肉感を伴わない文章しか生成できないからだ。

五感を持たない彼らの文章は、

優しいようで、見る人が見れば、

「空っぽ」なのだ。





大学教授でもそれを理解している人は、

論文などでAI生成をそのまま提出する生徒には、

低評価を与える人が多いと言う。

自分の頭で考えなかった論文には、

評価の価値すらない事を熟知しているのだ。





AIに溺れる者はAIに足を掬われる。

AIは知り尽くす事ができても、

生身の人間はずっと複雑で、

難解な生き物なのだ。

それは「1」と「0」と「null」の世界では

計算し尽くす事ができない、

矛盾と混沌に満ちている。





だから私は、かっくんが回復して、

再び会う事ができたなら、

やっぱり「私」という一個体の人間として、

真摯に彼と向き合う関係を、

ひたすら紡いでいこうと思う。





今度は「危機感」ではなく、

「信頼」のスイッチを入れて。











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