アマゾン・プライムで、アニメ「メイドインアビス」を観た。 ジャンルは、冒険ファンタジーとでも言うのだろうか。 絵は可愛いのだけれど、元からファンタジーが苦手な上、小さい子供が無理をする話には、つい眉を顰めてしまう。 女の子が特殊能力を持った男の子をお供に連れて、母親探しの旅に出るという話なのだが、マルコがアメデオをお供に母を訪ねて三千里を旅するのとは訳が違う。 子供だけで危険地帯に乗り込むとか、冒険の範囲を超えている。 しかも、向こう見ずな女の子は男の子に助けられてばかりで、なんなのこの他力本願娘は……!と苛々しながら見ていた。 途中で止めようかとも思ったのだけれど、昨年末に会った際に幼馴染に強く薦められた事もあり、一応シーズン1の最後まで見た。 多分これ、シーズン2に続くんだよね? これから面白くなるのだろうか。
後半で、ミーティという生き物が出て来る。 彼女は元人間の女の子。 姿形が変わったばかりか、ただ生きているだけの肉塊になってしまったので、彼女の飼い主は特殊能力を持った男の子に、彼女を殺してくれと懇願する。 どんな事をしても死なないが、傷を負えば痛がる。 人格を持たないのに、死なないから生きている。果たしてそれは生きていると言えるのか……? 男の子は逡巡したものの、飼い主の気持ちを汲んでその願いを叶える。
私はこの場面で、一昨年のやまゆり園事件(相模原障害者施設殺傷事件)を想起した。 犯人の植松に、知的あるいは重度障害者に対する慈悲があったかどうかは知らないが、死は時に慈悲である。 そんな事を思った。
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