専業主婦の主たる業務の1つであるところの料理が、最も嫌いな家事であるという私。 そんな私が珍しく、やる気を起こした。 偶々合わせたチャンネルで、「ターシャの庭」のような雰囲気の番組をやっていたのだが(登場しているのはターシャではなく知らない女性。要は外国の番組である)、そこで紹介されたグラタンが、とても美味しそうに見えたので、慌ててメモを取った。 ここで既に珍事である。そもそも私は料理番組どころか食べ物番組すら見ないので、メモを取る事自体が滅多に無いのだ。 材料は、バターとじゃが芋と生クリームとチキンスープと合法ハーブ。 ハーブの名前は聞いた事が無いので、田舎のスーパーでは手に入らないだろうと思っていたら、本当に無かったため、店頭に並んでいたものの中から適当に選んで代替とした。 じゃが芋を切って、バターを塗ったグラタン皿にハーブと交互に敷き詰めて黒胡椒を振り、混ぜて温めたクリームとスープを最後にじゃばーとかけて、オーブンに入れるだけ。 しかしTVではクリーム状にならずにしゃばしゃばし過ぎていたので、小麦粉を足す事にした。 バターで小麦粉を炒める作業からという事で、結局手間がかかるのであった。簡単な料理なんて、存在しないのね……。
頑張った甲斐あって、主人には美味しいと褒めて貰えた。 しかし、ハーブの匂いが私には駄目だったので、しおしおのハーブは全部主人に貰われて行きましたとさ。どっとはらい。
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