夕食の後で、主人が遠慮がちに訊いて来た。 「シオン、前髪切った?」 「そうよ、今頃気付いたの? 昼間自分で切ったのに、貴方ってば何にも言ってくれないんだもん〜」 「いや、『自分で切った』のが丸わかりだから、どう声をかけて良いものやらと……」 と歯切れの悪い事。 「酷い! そんなに変?」 「変(即答)。ちゃんと美容院に行きなよう。うち、そこまで貧乏じゃないだろ? お金なら出してあげるから」 前髪だけ切りに行くのもどうかと思ったから自分で切ったんだけれど、そんなにおかしいのかよ! 髪なんてすぐに伸びるし、おめかししてどこかにお出掛けする予定も無いから、本人は全然気にしていないのだけれど、主人にそこまで言われるとは……と、一寸しょげた。
|