天上天下唯我独尊

2011年12月01日(木) 映画「愛の流刑地」

渡辺淳一の官能小説を、豊川悦司&寺島しのぶの主演で映画化!と話題を呼んだ、2007年の邦画である。

渡辺淳一と言えば、数年前にJRの指定席券も持たずに指定席に座り、車掌と揉めたけれど空いてるんだからイイジャンとネットで発言してブログが炎上した事件が記憶に新しいが、その前には「失楽園」がブレイク。
私が唯一読んだ渡辺小説がこれだったが、「愛の流刑地」もそれと同じく、男女が心よりも体で強く結ばれているという話で、渡辺ワールド炸裂であった。
しかも思いっ切り男性目線の。
少女漫画は普通或いはそれ以下の女の子が超カッコイイ男の子と、少年漫画は普通或いはそれ以下の男の子が超可愛い女の子と、それぞれが何故かくっ付く超ご都合展開が好まれるが、それのオッサン版と思えばいいのだろうか。
脳内妄想もここまで来ると甚だしい。
色々と突っ込みどころ満載であった。
但し、無駄に出演者は豪華だし、映像は綺麗。
その美しさを悉く破壊しているのが、ヒロイン役の寺島しのぶだったりする。
多分、原作だと、美しい人妻と言う設定なのだろう。
映画でも、2人の初対面は写真機のファインダーに入り込んだヒロイン冬香に主人公が一目惚れする事になっているのだが、申し訳無い事に、私にはちっとも人目を引く美しさとは思えなかった。
これなら普通にスルーするだろ。
人目を引くとしたら、彼女の脚。酷いO脚だった。
可哀相なぐらい、膝の出る服装が似合わない。スタイリストは何故あの服を選んだのか。映像化に当たっての必須条件だったのか。
ただでさえあんまり美しくない女優を殊更見劣りさせるなんて、苛めとしか思えない。

考えるに、知名度があって脱ぎっぷりがいい女優が、他にいなかったのだろうなあと。
そして母親と共演させれば、話題性も上がる。
そういう打算が透けて見える上に、ストーリーが熟年男性の妄想の域を出ないので、無駄金を掛けた駄作としか思えなかった。
どうせなら、AVでやれば良かったのに。
それなら不自然なぼかしも規制も無いし、今時のAV女優の方がよっぽど綺麗に撮れるだろうよ。寧ろそっちが観たい。
はっきり言って、クソ映画であった。主題歌以外。
平井堅の「哀歌 (エレジー)」だけは良かった。
主題歌以外クソって、主題歌以外は良い今の朝ドラと丸っきり逆だな。
「カーネーション」は主題歌だけがつまらない。話は面白いのに(今のところ)。
椎名林檎は紅白でこれを歌うのか?
どうせなら、昔の歌をやって欲しいなあ。朝ドラの主題歌はもう飽きたわ。
毎日最低2回は聴いているんだもん。土曜の一挙放送分も入れたらもっと。
椎名林檎ほどの歌い手が、なんでこんなつまらん歌を……と私が文句を言うと、主人は、えーそんなにつまらない歌かなあ?と。
戸川純に歌わせたら凄くいいと思う、だそうで。
でも、椎名林檎には合わない、という点では意見の一致を見た。


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