夕方のニュース番組のコーナーで、遺言特集をやっていた。 自分が死んだ時に揉めると困るから、先手を打って配分を明記しておこうという人が増えているらしい。 一見なるほどと思えるが、本日TVに出ていた人の例を見ると、本人が要らぬ世話を焼いて余計状況を悪くする場合もあるのでは無いかと思えてならなかった。
預貯金だけの額なのか、株券や不動産などを併せた額なのかは忘れたが、約4000万円の財産を持つ男性のお話。 年齢は、60台だったか、もっと上だったか、これまた忘れてしまったが、老人は持っているんだなあという印象を受けた。 現在の日本では、50台だか60台だか以上の人間が、お金の殆どを独占しているというグラフを最近見たが、あれは誇張ではなく本当なのだろうなあ。 年金暮らしというと侘しく聞こえるが、実際の老人は左団扇で、若い世代がそれを支えて貧乏暮らしを強いられるのは、やはり世の中の仕組みとして歪んでいると言わざるを得ない。 それはさておき、その4000万の男性、妻がいて、全員が独立しているかどうかは定かではないが3人の子供がいて、孫も1人いる。 普通この男性が死んだ場合、妻に2000万円、3人の子供に2000万円が相続される訳だが、それでは嫌なのだと言う。 ではどうしたいのかと言うと、自分の姉妹2人と、孫にも相続させたいのだとか。 私は聞いて驚いた。何ソレ。 姉妹って、独り身なの? 家族のある兄が援助しなきゃならないほどお金に困っているの? 孫って幾つなの? 孫が可愛いのは判るが、この先他の孫が生まれた時、その子やその親つまり男性の孫その2以下と男性の子供とその嫁が、不公平感を抱くだろう事は、想像に難くない。 言うに事欠いてこの男性、 「子供達にもお金は遺すから、ちゃんとお母さん(男性の妻)の面倒も宜しくな、と」 って……ここまで来ると呆れた。 本当に宜しく、だったら、妻子だけに財産を遺せよ。 姉妹(子供たちにとってはおばだが、妻にとっては小姑)や孫にまで範囲を広げたら、当然1人当たり貰える額は減る。 この男性が死んで、遺言の内容が明らかになったら、相続で余計揉めるのではないだろうか。 他所の家なので私には関係無いが、奥さんと子供達が気の毒だと思った。 弁護士も止めろよ……。
まあ、揉める家は死のうが生きていようが揉めると思うのだけれど。主人の親がそうだったらしいから(苦笑)。
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