アマゾンから荷物が届いた。 またCD買ったのか……。 今回の引越しでかなり処分したのに、再びコレクションを増やす気かと思ったら、音楽CDではないらしい。 じゃあ何?と訊いたら、主人は箱を抱えて 「えへへへ」 と笑っていた。
中身はゲームのソフト……またやるんですか。 ドラゴンクエストだか、ファイナルファンタジーだかのロール・プレイングものなんて、パズルやシューティングが好きな私には、さっぱりわからない。 TVゲームが始まると、TVを見られなくなるから嫌なのよねー。 セーブしなきゃいけないとかで、止めて欲しい時に止めてくれないのも、本当に迷惑。 どんなに人気のゲームでも、私を苛付かせる時点でクソゲーだ。 そんな私を尻目に、いそいそとゲーム機の電源を入れる主人。 「キャラの名前、何にしようかな。シオンがつけてもいいよ」 と言うので、主人からコントローラーを取り上げた。 「よーし、じゃあね。これでどうだ」
う ん ち
「何故うんち……これは酷い」 「だってこないだ、私のおでこに『うんち』って書いたでしょ。お返しだ!」 「それは寧ろ仕返し……まあ決定ボタン押してないからいいけど」 「うんちが駄目なら、これはどうだ」 と再びコントローラーを手にする私。
ジ ー サ ン
ふふん。 「……まあいいか、『じいさま』と書かれるよりは。じゃあシオンはお供ね。『バーサン』って名前にしてあげる」 「嫌だ。断る」 私がバーサンだったら、あんたはヒージーサンだ!
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