天上天下唯我独尊

2009年06月23日(火) 特異体質

朝一番で主人は職場に欠勤の電話を入れ、私は洗濯機を回してから、主人の保険証と診察券を持って病院へ。
お弁当を作らなくていい日なのに、早起きしなきゃいけないなんて。
しかし文句は言っていられない。放置していて主人に死なれたりしたら、後味悪いからな。
診察開始時刻までまだまだあるのに、待合室は既に人で一杯だった。
受付を済ませた後、主人を迎えに家へ戻らねばならない。
一言断ってからの方がいいかと思い、事務員を捕まえた。
「すみません、本人を迎えに一旦家へ戻」
「今、看護師から質問がありますから、待合室でお待ち下さい」
私の言葉を途中で遮ると、そう言い捨ててさっさと行ってしまった……。
忙しいのは判るけどさ、

人の話最後まで聞けよコラ(怒)


待てと言われたので一応5分だけ待ってみたが看護婦は来ず、これ以上時間を無駄にするのが馬鹿らしくなったので、内科の入り口から中を覗き、近くにいた看護婦さんに断りを入れて家に戻った。
私でさえこうなのだから、気の弱い人だったら何も言えずに、只管その場で待ち続けるんじゃなかろうか。
これは後で要望ポストに苦情を書いておかないと!と思ったが、バタバタしているうちに結局忘れてしまった。

家に戻り、主人に身支度をさせている間に洗濯物を干したが、全部干し終わらないうちに支度出来たよーと言うので手を止めて、主人を連れて再び病院へ。勿論運転手は僕だ。
主人が受診している間、私は待合室で「天使と悪魔」上巻を読んでいたが、なかなか面白くならないので困った。
しかも看病と言えるほどの事はしていないのだが、やはり何となく寝不足で、眠くて仕方ない。
読んではうとうと、うとうとしては読んでを繰り返し、またうとうとしていると診察の終わった主人がやって来て、これから点滴だと言う。
あーはいはい行ってらっしゃい、と眠気の下から返事をしたが、普通に考えれば点滴は時間がかかるもの。
30分ほど待ってからそれに気付き、処置室の前で暫くうろうろしたが埒が明かないので、勝手に点滴室に入った。
並んだベッドはカーテンで仕切られており、片っ端から開けて探さなきゃならんのかと困ったが、カルテが洗濯挟みで留めてあったので、主人の名前を探す。
あった。
ぬうっとカーテンの隙間から覗き込むと、黄色い液体を点滴されて、主人がベッドに横たわっていた。
勝手に入って来ちゃったと告げると脱力していたが、私の顔を見た途端に理解したらしい。
「ああこの人、さっさと帰りたがっている」
と。病人なのに相変わらず察しが良いなこの子は。
「洗濯まだ途中なんで帰るわ、点滴終わったら電話頂戴、もしもし(=携帯電話)持ってるよね?」
と何故かやや切れ気味に言い残して帰って来た。
洗濯と掃除を済ませたところで電話があり、この日私は病院まで3往復したのだった。

やはり、前日に外来で処方された薬の副作用だったらしい。
しかしこれが、出るのは稀だと言われている副作用で、医者も特殊な患者に当たって吃驚していたとか。
夜になって父に電話で報告すると、
「特殊な体質か……まあ確かにそんな感じがするがな」
と主人の事を指して言っていた。
色々と大変なのよ、うちの人は。


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