天上天下唯我独尊

2009年06月20日(土) 瞑想のピアニズム

先日の事だが、主人と2人で、ピアノ・リサイタルを聴いて来た。
本当に聴きたかったのはショパンなのだが、今回のプログラムには入っていない。
それでも券を買ってしまったのは、その直前に大好きなピアニストの演奏を聴いて、やっぱり本物を生で聴くのって素晴らしい!と思ったから。
まあ、勢いである。
今時は有名な演奏家の演奏も、ネットで無料で聴けるけれど、やはり生には敵わない。
身銭を切る分、音響の良い席やマナーの良い聴衆に当たるかどうかは、大きな賭けになるけれど。

今回、聴衆の行儀は非常に良かったと思う。
場を弁えたそれなりの格好をした人ばかりだったし、小耳に挟んだ会話の内容からすると、音楽関係者や本当の愛好家が多かったようだ。
田舎のホールだから心配だったが、4月の満席サントリーよりずっと良かった。(あの蝿ジジイだけは許さん!)
ただ、残念な事に少数精鋭というか、客席は半分も埋まっていなかった。
凄くいい演奏だったのに、これではこのピアニストはここにはもう来てくれないかも(涙)。
それでも拍手は大きかった。音響のせいか、まるで満席かのような拍手。
主人も、驚くほど真剣に拍手を送っていた。
いつもはこんなに拍手しない人なのに、
「凄い。凄いよこの人。やっぱり世界で活躍する一流の演奏家は違う!」
と興奮していた。
ピアノにはそんなに興味が無いという主人は、今回は完全に私に付き合わされた形になった訳だが、逆に聴く耳があるだけ、私より感動したようで、
「シオンに誘われなかったら、こんないい演奏、聴く事も無かったよなあ。チケット買ってくれてありがとね」
とまで言われた。
いや、チケット代は貴方が稼いだお金で支払ったんですが……。
アンコールが無い演奏会なんて初めてで拍子抜けしたが、そりゃあれだけ弾けば、アンコールに応えて弾く余力なんて残らないだろうなあ。

一方、言い出しっぺの私はと言うと、パルティータで舟を漕いでしまった。
バッハは眠くなるのだよ。(プロコでも寝るけれど)
そして、ステージに出て来た調律師をピアニスト本人と間違えて(だってどっちも異人さんなんだも)、えっ皆拍手で迎えなくていいの!?と慌てるほどのど素人っぷり。
そこで拍手したらしたで面白かったかもねーと言いつつも止めてくれた主人には、一応感謝しておく。赤っ恥かくところだったよ……。

やっぱり、本物を生で聴くのってイイ!
また行きたいな!財政危機なので、次回は冬の賞与が出る頃か。


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