天上天下唯我独尊

2007年02月09日(金) 快と不快の境

ソフトバンクのCMで、高校生ぐらいの女の子達が
「キミちゃんにも電話するね」
「あっいいよ、私にかけるとお金かかるし」
「そっか、ソフトバンクじゃないんだ」
「……ごめん」
「いいよ、キミちゃんが悪いんじゃないんだし」「そうだよ、気にしないで」
というのがあった。
「これって、苛めだよね!」
と言う人がいたが、そうか?
仲間外れだとは思うが、私はこれが苛めとは思わない。
単純に、「仲間外れ=苛め」と取る人が多いようだ。
これって苛め?と主人に訊いてみたら、
「違うだろう。随分あざといCMだとは思ったが、普通に苛めだとは思わないよ」
と言う。やっぱりそうよね。
おかしなところで過剰に反応する人は、物事の本質を判っていないように思う。
最近このCMを見ないと思ったが、もしかするとそのような苦情でも、ソフトバンクに寄せられたのだろうか。

同社のCMと言えば、黒人男性「予想ガイ」。
野口五郎は良かったが、幼稚園児ぐらいの女の子が彼に抱き付いて耳元で囁くCMにはやっぱり
「あれってロリコンだよね、ヤバくない?」
という人がいた……。
何故そこまで過剰反応するのだ?
お前はフロイトか?
何が何でも全て性衝動に結び付けたいのか?
そこまで深読みする必要があるのか、私には、かなり不思議だった。

確かにCMには、「これは一寸如何なものか」というものもあるし、感じ方は人それぞれなのだろうか。
でも企業としては、クレームがあれば、それに対応しなければならないという事情もあるかも知れない。
以前、何かのポスターで、一寸クレームを付けられただけで全て回収したという話があった。
確かその時の担当者か関係者は、
「1人でも不快に感じる人がいれば、全部回収するべきです」
とかいうコメントを付けていたが、万人が不快に感じない広告などあるのだろうか。
勿論それが理想なのかも知れないが、人間は甘い物ばかりでなく、辛い物や苦い物を好む。
特に、価値観が多様化した現代においては、その線引きは難しくなっているのかも知れない。


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春 紫苑 [MAIL]

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