主人が午後から休みだったので、2人で出掛けた。
空には雲ひとつ無い、とても良いお天気。 先週末には蕾ばかりだった公園の桜も、丁度今日が見頃だった。 それなのに。 重いからとデジカメ置いて来ちゃいました……馬鹿。 しかも、カメラ付き携帯電話も、充電したまま忘れて来ちゃいました……阿呆。 「ねえ、私って馬鹿なのかな……」 と呟くと、 「ある意味そうかもね」 と、いつも通りの返事。 冷たいなあ!!
花見をした後は、普段行かない街中の本屋に寄った。 本が一杯〜(当たり前だ)と店内をうろうろしていると、本棚の間の通路を歩いて来た男性と目が合った。 この人、見覚えがある。 そうだ、大学の教授に似ているのだ。 しかし、何故ここに? 私が(辛うじて)卒業した大学はここから遠いのに、こちらで学会でもあるのだろうか。 私を探しに来た主人にその話をしてみると、 「じゃあこっちの大学に引っこ抜かれたのかもよ」 と言う。なるほど、そういう場合も考えられるか。 「挨拶した方がいいかなあ」 「うん。して来れば?」 「でもねえ、名前を思い出せないのよねえ……」 「ああ、じゃ止めとけ」 そ、そうか……。
帰宅して、私の出身大学をネットで調べてみた。 教授の写真と名前が載っていた。という事は、まだその大学においでのようである。 やはり学会なのか? GWなのに? うーん……。 それが、お風呂に入る時になって、突然思い出した。 何かの話の折に聞いたのだが、教授の出身地はここだったのだ! そうか、それでGWに帰省なさってたんだ……。 名前さえ思い出せてれば、挨拶ぐらいしたんだがなあ……やっぱり馬鹿だわ私。
ゼミの教授の名前すら忘れるなんて、あんまりいい思い出が無い大学時代だったのかも知れない。 折角入ったのに、勉強は面白くなかったし。 社会科苦手なのに、どうしてあんな学部に入ったかなあ。 まさに税金の無駄遣い。 役人みたいに、国民の皆様にお詫びしろー!と言われそうだ。 名前は忘れても、教授の顔はわかったんだよね。 どことなく、父に似ているのだ。 いや勿論、教授は家の中ではパジャマで過ごしたりなさらないだろうし、パンツ一丁で庭先に出たりもなさらないだろうけれど。(どんな親父だ……)
|