東ちづるはチェ・ジウに似ていると思う。
結婚する時に、実家の押入れに眠っていた鍋や食器を持って来た。 因みに全部貰い物である。 実家の家族は非常に物持ちが良いので、こういう物は溜まる一方なのだ。 結婚式の引き出物の大皿や銀行の名前が裏に入っている小皿に混じって、6個セットの硝子のコップがあった。 全体に細かい模様があり金色の縁取りが施されている、なかなか素敵なコップで、「お姉ちゃんあのコップのセット持って行っちゃったの!?」と後で妹が怒り狂っていた。 (前から狙っていたらしいが、早い者勝ちだ。馬鹿め) しかし形ある物、いつかは壊れる。 エントロピー増大の法則には逆らえない。 これも運命なのだ。 半ダースあったコップも、1つ割れ2つ割れして、とうとう残り1個になったので、大切に使っていた。 買い物から帰った私が、流しに置いてあったコップを使おうと手に取ると、罅が入っているではないか。 コップを使ったのはダーリンである。 私が手にした時には既にコップの縁は欠けていた。 「コップ壊したの?」 と彼に訊くと、 「ええっ、知らないよう」 との返事。 多分知らないうちに、流しに置いたコップの上に、別の食器をぶつけてしまったのだろう。 だから流しにコップは置きっ放しにするなと言っているのに。
それでも2勝10敗ぐらいで、私が壊した回数の方が多いな……。
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