先日、輸入再開したアメリカ産牛肉に特定危険部位である脊柱が入っていた事が判り、早速輸入が停止された。
「輸入再開は次期尚早ってあれだけ言われていたのに、アメリカの圧力に屈して再開させた政府の責任は普通に考えても重いでしょ。それなのに『日本政府に責任は無い、悪いのはアメリカだ』って、小泉のあの減らず口を何とかしてやりたいわ。賭けてもいいよ、あいつの背後にはソフィストの霊が憑いてるね!」 と私が憤慨していると、ダーリンは冷静に言った。 「でもさ、背骨が入っているのが見付かって良かったじゃないか。素直に公表した事は評価するね。そのお蔭で、再び輸入停止に持ち込めたんだから。それに、アメリカ産牛肉は信用ならんという印象を国民に植え付ける事も出来たし」 なるほど、そうか……そうか? それを聞いた時は納得してしまった私だが、よく考えてみれば、公表するのは当たり前の事だし、アメリカはよりしつこく輸入再開を迫って来るんじゃ? 吉野家の前でインタビューに答える常連客達は、輸入禁止措置について、 「残念です」 と異口同音に答えていた……。 安全性より何より、そんなに牛丼を食いたいのか! 大丈夫? この人達。 もしかすると、吉野家の牛丼の食べ過ぎで既に脳がスポンジ状になって、正常な判断が出来なくなっているんじゃないかと思ってしまった。 ところで米国産牛肉全面的早期輸入再開を求める会というのを見付けたのだが、これは本当に存在するのだろうか。 誰かが巫山けて作ったネタだと思いたい。 そうでなければ、アメリカ産牛肉を本気で輸入したいなど、余りに馬鹿過ぎる。
ジョハンズ米農務長官曰く、 「アメリカの国内基準では、生後30箇月以下の牛の背骨や脊柱は、BSE特定危険部位には当たらない」と。 ブッシュ大統領曰く、「アメリカ産牛肉の安全性を積極的に説明して行く」と。 これだからアメリカは……。 そんなに言うなら、この脊柱を食べてみろよ。 それで30年後にお前等がピンピンしていたら、そんときゃ輸入再開してやってもいいぜ。 パトリック・ボイル米国食肉協議会会長に至っては、 「我々は完全な禁輸は支持しない。たった1つの処理場の出来事だ。日本政府はその点に留意すべきである」 だとさ……。 完全な禁輸を支持するかどうかは、アメリカじゃなくて日本が決めるべき事だろ。 買い手が要らねえって言ってんのに、無理矢理売りつけようとするのは押し売りだろうが。 アメリカは自称「世界の警察」らしいが、その実態は「世界のやくざ」である。
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