「きのうの世界」恩田陸 講談社
恩田陸の、新聞連載小説。 2005年4月から2006年11月にかけて、それぞれの新聞に順次連載された。 東奥日報、信濃毎日新聞、山形新聞、岩手日日新聞、日高新報、茨城新聞、神奈川新聞、山陽新聞、十勝毎日新聞、宮崎日日新聞、山陰中央新報、福島民友新聞、愛媛新聞、岐阜新聞、徳島新聞。
M町で、市川吾郎という人物が殺されたのだという。 誰が、何のために、彼に手を掛けたのか。 偽名で町を歩き回って、何かを調べていたという吾郎。 訃報を聞いて、さまざまな人が、彼の足跡を思い出して語られる。
「ようこそ、塔と水路の町へ」 M駅で出迎えてくれる、キャッチコピー。 町中はりめぐらされた水路、そびえる2本の塔と壊れたひとつの塔……三つ子の塔。
時に三人称、たまに二人称 普通の小説だと思ったのに、せめてミステリかとは思ったけど、まさかSFだとは思わなかった。 町の秘密は、まあミステリの範疇か。 楽しいから、ジャンルはどーでも。
★★★★(☆よっつだよ。)
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