日々是迷々之記
目次


2007年04月06日(金) 先週読んだ本

久しぶりだが、思うところあってこっちの日記も書くことにした。まず、最近読んだ本のことから。

「フロン 結婚生活・19の絶対法則」(岡田斗司夫著)
http://www.amazon.co.jp/ フロン?結婚生活・19の絶対法則-岡田-斗司夫/dp/4907727194


今まで読んだ家庭論の中で、一番現実を見据えているな、と感じた本。私は結婚しているのだが、「何だかおかしいな。」と思ったことがこの本ではうまく説明されていた。

この本で提案されている、夫婦別居状態を家人の単身赴任という形で経験したものとしては、旧来の結婚体系(同じ家に住み、形だけでもだんなは一家の大黒柱)はあまり合理的でないことが経験上わかっている。

「運命のひと」「この人しかいない」、そういった幻想が人生を生きにくいものにしている。この本に書かれたように、生まれたときから選択の自由があった世代の人たちには、日本古来の結婚生活は何でがまんばっかりしないといけないの?ってなるのは事実だ。今日はごはんは重たいから、朝はヨーグルトを食べよう、と思うのと同等に、今日は残業してしんどいから、だんなとの会話はさっと切り上げて寝ちゃおうと思うのは普通なんではないだろうか。

それよりもお互い余裕のあるときに、会って会話や食事を楽しむ方がいいというのは前向きな選択であるという意見には賛成だ。

ただ、現実として、別居すれば2世帯分の維持費が必要であり、妊娠、出産をしようとすると、フルタイムの収入を継続することが難しく、なおかつ男性側に「父親としての経済的任務を遂行する意志」がしっかりと備わってないと、大変なことになってしまう。

乱暴な意見かもしれないが、男性は女性ほどに物を深く考えてないと思う。女性は子供の頃から夢を見たり、夢に破れて途方に暮れてみたりを繰り返しておばさんになってきているのだ。

一方男性は、あまりにもその場のことしか考えてない傾向にあると思う。例えば子供がおらず、両親のいない私にとって、老後どう生きるかというのは今から考えるべきことなのだが、家人は楽なものである。年齢差、性差を考えると先に旅立つのは家人の方で、一人になることを考える必要もなく、ただ毎日仕事と趣味のことばかり考えて生きている。

それが結婚生活の現実なのだ。「ともに幸せな家庭を作り上げて行こうね♪」というのは幻想であり、子供の頃から個性を尊重され、自分らしく生きることをよしとされてきた世代には、あくまで結婚後も個人であり続けるのだ。

これがいいとも悪いとも思わない。ただ、現実を見ないで幻想だけにすがり続けるのはそれはそれで大変だと思うのだ。


nao-zo |MAIL

My追加