日々是迷々之記
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2004年02月21日(土) 仕事を辞めるという泥沼・後編

昨日の続きです。

「あんたなぁ、契約とかそういう話やないんや。それであんたはええんか。ええ出会いやったと気持ちよく終わらせたくないんか!」と血管ぶち切れ状態でまくし立てた。私は静かにいらつきながら、「では、直接雇用とは関係ありませんが、一つだけ疑問に思っていたことがありました。何故、私が辞めることを経理の方に話されていなかったのですか?引き継ぎたいこともあったので、もう、話されているという前提で会話をしようとしたら、全然聞いていない、それは何かの間違えだと一蹴されてしまいました。社員の方に通知するのは社長の役目ではないのでしょうか?」と言った。

今回、辞めるに当たって、一番なんぎだったのが、経理の女性との関係だった。わたしがいなくなった後の引き継ぎをしようとしたら、そんなん社長から聞いてないの一点張りで、でも、私に去って欲しくないようで、二人だけになると、私は一人になったらどうしたらいいかわからへんわとか、社長に頼んで正社員にしてもらったら?とか、言葉は悪いけど粘着性の態度を取られるようになってしまった。彼女は悪い人ではないんだけれど。

社長の返事は、「そんなん、ワシが決めることやから、従業員に通知せなあかんとは思わへんけどなぁ。」だった。ムリもない。家族でない人間は経理の女性と私しか雇用したことがないのだから。わたしは、それは家族以外を雇用する場合は通用しませんよ、と言おうとしたが、やめた。

それから社長と担当者の水掛け論が続き、話し合いが終わったのは4時前だった。

私は席に戻り、パソコンの修復を始めた。XPなのだが、Win2000の使い勝手に変えていたし、画面キャプチャのフリーウェアやら、高機能なタブブラウザやらてんこ盛りに入れていたので、普通のXPに戻すべきだと思ったのだ。

せっせと作業を進めていると、経理の女性が、何しているの?と聞いて来た。要らないソフトを消して、データを整理しているというと、「もう、いいからパソコンはそのまま置いておいて。いるとかいらないはこっちで(専務に)判断してもらうから。で、ログインのパスワードは何にしているの?」と聞いてきた。明らかに目がいつもと違う。疑われているのだ。最後にもめたからむちゃくちゃにして去っていくとでも思っているのだろう。私は悲しくなった。短い間だったけど、楽しかったのに、そういうものは全部もう彼女の中では私への不信感に変わってしまっているのだ。

「パスワードはなしでログインできるようにします。あと、常駐しているソフトウェアや、試用版のソフトウェアを残しておくと、トラブルの原因となりやすいので、標準の状態に戻しているのです。」ときっぱりと、他人行儀に言った。拡張子も、全角、半角も知らない彼女には優しくない言い方なのは分かっているが、今の私に人にやさしくする余裕はない。

「ウチの書類は全部機密やから、書類なんかは一切持って帰らないでね。作ってもらったもの(ファイルとか)は全部ウチの会社のものなんやから。」と彼女は言って席に戻った。

あーなんかもう、ぎりぎりの気分だ。できることなら、ハードディスクをフォーマットして、アカウントIDとパスワードを漏洩させて、ファイヤーウォールをオフにして帰りたい。そんなことしたらタイーホもんだろうから、しないけど、不当解雇されたSEの人とかが悪事を働くのも分かる気がする。

5時過ぎたので帰ろうとすると、専務が引き継ぎの件で確認したいことがあるんやけどと近寄ってきた。一通り質問に答えた。すると、専務は微妙に涙を浮かべながら、俺としては今まで通り仕事を手伝って欲しいんやけどなぁ、でも、お金のこともあるしなぁと言った。あんた、泣いてどうなるよ、今更と言いそうになったが、そんなことを言うと絶対泣くだろうから、「まぁ、社長が一代でたたき上げた会社だから、ある程度ワンマンになるのはしょうがないですよ。」と声をかけて私はその場を離れた。

一体何だったんだろう?へんくつ社長に怒鳴られて、せっかく仲良くなった経理の女性には手のひらを返したように疑われて、専務35歳には泣かれそうになり、本当に訳の分からない一日だった。


nao-zo |MAIL

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