日々是迷々之記
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目が覚めて私はパソコンの電源を入れた後、コーヒーのお湯を沸かして、洗濯機を回し始めた。コーヒーを飲みながらニュースを読んだりごちゃごちゃやる。新聞を取っていないので時事的なニュースは押さえておかないと何だか回りと波長が合わなくなってしまうのだ。
ふと、アメリカヤフーのサイトで何かのニュースを読もうと思い立ちアクセスした。すると虹色のぐるぐる(ウィンドウズの砂時計にあたる)がぐるぐるして止まらない。洗濯機が止まったのでそれを干しに行き、戻ってきたがまだぐるぐるしている。私は強制終了させた。これがドツボの始まりだった。
ネットスケープを再起動する。だめである。起動中にぐるぐるになってやっぱり再起動を余儀なくされる。ネットスケープを上書き再インストールする。状況が変わらず。多分「初期設定」がおかしいのだと思うが、Mac OS Xに初期設定はない。しょうがないので全部ほかしてクリーンインストールすることにした。が、「お気に入り」は残したい。私はシャーロックで「favorite.html」を検索した。見つかったがそれはインターネットエクスプローラーのだった。うわわわん!
何でや!ということでネット上をIEで検索する。するとネットスケープのお気に入りは「bookmarks.html」だったのだ。ううう。今度は首尾良く発見。これのバックアップを取る。そこでどうせならということでこのネットスケープのブックマークをIEに移そうと思い、「favorite.html」に名前を変えて閉じたIEのお気に入りファイルに上書きした。そしてIEを起動してびっくり。お気に入りが全部文字化けしているのだ。聞いてないよ〜と今更ながらダチョウかよ!とセルフつっこみをしながら原因を探る。が、文字コードの問題だと思いつつもどうしたらいいのかは分からない。私はしょうがなく文字化けしまくったIEからネットスケープのサイトにアクセスして最新の7.01をインストールした。無事起動。また終了させてさっきのbookmarks.htmlを持ってきた。ほっ。やっと元に戻った。
気を良くしたわたしはラーメンを食べ、今日のやるべきことを思い出した。今日は銀行に行って、J-Phoneに電話をしてといろいろあるのだ。まずJ-Phoneに電話。最近家の中の電波状態が悪く、通話中にとぎれることもしばしばだ。隣に建設中のマンションのせいだとは思うがどうしたらいいのか相談してみることにしたのだ。そしたらそのオペレーターの女性がかなりマニュアルしゃべりでだんだん腹が立ってきて、余計に大げさになってしまった。2ヶ月くらいで電波状態が悪くなったって言ってるのに、家の前の海が原因だとか言うし…。あの、海は大昔からあるんですけどって思わず言ってしまった。ベランダでしゃべれとかいうので、結局こっちでどうにかせんかい!ってことかと思うと私の意地悪はエスカレートしてゆく。
「それでは結論としてあくまでこちらで対処して、J-Phoneさんでは具体的な方策は示していただけないということでよろしいですか?」と言うと、「いえ、お客様の大切なご意見として承らせていただきますので…」と言う。「それでしたら具体的に何をしていただけるのでしょうか?」と返すと「いえ、だから大切なご意見ですから…」と繰り返す。私もだんだんどうでもいいと思いつつ、適当な返事にむかついてきたので非常に意地悪だ。「それでは具体的に申します。実際にこちらへ来て頂いてどれくらいの電波障害が発生しているか調査していただけませんか?その結果を検討して頂いた上で対策を検討されたらいいんじゃないですか?」というと「個人のお客様に対して個別のご対応というのはいたしておりませんで…」と来た。私の腹立ちモードも全開で、考えなくても勝手に口が動く。「そうですか。それではマンションの管理組合を通して陳情差し上げたら対応して頂けるんですね?」「いえその…」
何だかパチンコとかのギャンブルをしている気分だ。別にお金を儲けるためではなく、ただ熱くなって無我夢中で攻めに入ってしまう。意味ないじゃん、さっさとやめなきゃ時間のムダとか思いつつも。
「あの、しばらくお待ち頂けますか?上司の方にお客様のご意見をお通しいたしますので。」と突然言い残し保留された。やれやれ、もうやめよう、しんどいしと思ったときだった。彼女は電話口に戻ってきて「今大切なご意見として申し伝えいたしましたので。」と言う。もう大切なご意見はええっちゅうねん。「で、何とおっしゃってました?上司の方。」こう言いつつ最後にしようと思った。「あ、あの、ですから大切なご意見として…」ねぇちゃんほんとにこの仕事向いてないなぁ。本当は上司なんかに伝えてないのまるわかりである。ただトーンダウンさせるために保留したんやろが…。何だかむなしい。
「分かりました。確かに伝えて頂いたということですね。それでは経過を見守りますのでこれ以上電波状態が悪化するようでしたら解約させていただきます。」これで切るつもりだった。「あ、あの、それは困ります。申し訳ありません。」もう向こうも何を言ってるか分からなくなっているようだった。何だかむなしくなって電話を切った。ほんとに私は最悪だ。相手が何を考えてるか、どう困っているか手に取るように分かるくせに突っ込まずにはいられない。
そのとき、今度は家の電話が鳴った。びっくりしながら受話器を上げると不動産屋のマンションに興味ありませんか?だった。断ろうとしたが、どわわっとたたみかけるようにそのマンションの特徴や価格帯を説明し、どうです奥さん興味ありませんか?と来た。わたしは思わず「お母さんいないからわかりません。」と言ってしまった。なんててきとーなんだ。
すると敵は、「そぉなの〜?じゃあ、お父さんは?」と来た。いきなりの子供言葉に私は、「お父さんはいません。」と答えた。「夜には戻ってくるの?」と来たからやばい!と思い、「いえ、お父さんはいないんです…。ずっと。」と言った。すると相手はそそくさと電話を切った。確かにこの家には「お父さん」も「お母さん」もいないからまるっきり嘘ではないけれど…。
気を取り直して銀行巡りに行くことにした。ジャケットを着て、外に出る。思ったより風がつよい。ままちゃりは倒れてないといいけど…と思いつつ自転車置き場に行ったらびっくり。わたしのままちゃりのカゴにでっかい黒いビニール袋が入っている。しかも袋はパンパンだ。私は生物化学兵器や動物の死体だったらどうしようと思いつつ、そっと中を覗いた。すると中はくたびれたエロ本が充満していた。ぎゃー!私はああいうものが苦手だ。裸がどうとか言うより純粋に汚いから。私はその袋ひっこぬいて管理室に持っていった。
「あの、私の自転車のカゴにこれは入っていたんですけど。」と言うと管理人のじいさんは「ああ、誰かが間違えて入れたんだね。」と来た。誰が何をどう間違えたら私の自転車にエロ本が突っ込まれるのか説明して欲しかったが、さっさとその場を離れたいので私はその場を去った。
それから私は何故エロ本が自転車のカゴに入っていたか?について考えてみた。もし、誰かが間違えて入れたとしたらそれは多分中学生男子だろう。親に見つかるとまずいので自転車置き場でエロ本の裏取引。うん、これで間違いないだろう。と一人勝手に納得した。
その晩、私はだんなさんにそのことを話した。するとうぷぷ!と笑いながら「絶対それはない。単に邪魔だったからどっかに捨てたんじゃないの〜。それがたまたまなおぞう自転車だっただけで。ケラケラ〜」と言った。そんなもんか?私はその背後のドラマのなさに脱力した。もしそうだとしたら男子中学生がドキドキしながら裏取引している現場を勝手に想像していた私は一体…。
なんか徒労の一日である。明日もエロ本入ってたら絶対裏取引なんだけどな〜。(まだ言ってるよ。この人。)
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