夕暮塔...夕暮

 

 

弱くて - 2005年09月02日(金)

「これそっちに送ってもいい!?送ってもいいかね!? って電話で不安いっぱいにまくしたてるから、仕方なくいいですよって言ったら、もう翌日には送ってきたよ」 少々の呆れを含んで同期が言うので、私はたまらなく懐かしさをおぼえる。わああ、変わってないなあ…。今までのパターンから推察すると、元上司は手つかずのデータを手元に置いておく不安に耐えかねて、手放してしまいたくてたまらなかったのだろうと思う(実際、受け容れ許可が出るなり速攻で投げ出している)。けれど受け取った彼女も直近に控えた大きなプロジェクトのせいで連日の深夜残業、結局それはもう一度パスされてわたしのところにまわってきた。まあそれは妥当なので全然構わないのだけど、それにしても、私達の敬愛する人ときたら。「よわい……弱いひとだね」「うん、弱いね。相変わらず弱虫だ」彼女の方は、受話器の向こうで確認するような口調。「弱虫で、かわいいね…」私は思わずちょっとうっとりしそうになる。あ、いけない。



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