両手を広げて、空に祈りを
2004年02月14日(土)   sweetest voice

2月14日、昼間
俺の元へ立て続けに2本の電話が入った
キョウちゃんとフルトンだった

「どうしたの、珍しいじゃん」

『おー、聞いて驚くなよユキ!』

『ユキヒロくんに報告しとこうかと思って』

2人から出てきた似たような言葉に、俺はしばし凍りついた


『ハイド(くん)からチョコ貰ったんだ(よ)!!』


「・・・・・・え?」


『いきなり宅急便来るから何かと思ったらハイドからのチョコでよ!
 いやー、うまかったぜぇ?・・・・何?お前貰ってねぇの?!(笑)』

『今日名古屋でライヴなのは知ってるよね?リハの前に手渡しで貰ったんだ
 照れちゃってかわいかった・・・・・え?ユキヒロくん貰ってないの?(驚)』



・・・・俺が果てしなく凹んでいるのは言うまでもない

ハイド君が2人にチョコをあげる理由はわかってる
あの2人はそれぞれ、ハイド君のことが好きで、すでに告白もしてる
もちろんハイド君には俺という恋人がいるので、即ごめんなさいしたと聞いた
ただ、その気持ちはすごく嬉しかったと
(誰かに好かれるというのは嬉しい、それは俺もわかる)
だから、チョコをあげたんだろうとは思うけど・・・・・けど


恋人の俺には音沙汰なしってどういうこと?


俺が果てしなく凹んでいると、玄関のチャイムが鳴った


え?もしかして・・・・いや、まだライヴ中だろうからあり得ない・・・・・

「お届けものでーす」
「あ・・・・・」

郵便配達人が届けた小さめの箱
それは・・・・・ハイド君からのチョコだった

それを眺めてしばし呆然とする俺
すると、タイミングを計ったかのように携帯の着信音が鳴った


「も・・・・もしもし?」
『あ、ゆきー?』
「は・・・はいどくんっ」
『・・・その様子やとちゃんとチョコ届いたんやな(笑)』
「ライヴは?」
『今終わったトコ・・・・今日も盛り上がったで』
「そ、そっか・・・」
『時間指定しといてな、だいたいライヴ中に届くようにしとったんや』
「どうして?」
『今日は・・・ゆきのこと想いながら歌ったから・・・届けたくて』
「・・・・・ハイド君」
『・・・・恥ずかしいやんな、こーゆーの///』
「・・・・嬉しいよ」
『・・・ん』
「ライヴ・・・がんばってね」
『うん・・・・帰ったらまっさきにゆきのトコ行くから』
「待ってる」
『うん、それじゃあなっ・・・本命やから、心して食べてな?』


それだけで、心が満たされたみたいだった
出来るなら、会いたかったけど・・・それでも


ハイド君が届けてくれた声が、愛おしかったから・・・・




そのころ・・・・

「んなこと言いつつも、今頃ユキもハイドのチョコ食べてんだろーなー」

「電話してたハイドくん・・・・嬉しそうだったなぁ」


チョコに付け加えられた言葉は、悔しいから絶対に教えてあげない



『“1番”なチョコじゃなくて・・・ごめんな?』



「あーあ、うらやましいなぁ、ユキ」

「それでも・・・嬉しいからしょうがないけどね」



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ユキハイ←キョウ・フル
って感じでした(笑)
個人的趣味全開ですいません(笑)
なにげに、1番美味しいのは手渡しなフルトン君かも(笑)

こういう感じの設定が好きです(笑)