穏やかな、いい先生。 回診中。 寝たきり部屋のAさん入院期間一年半。すっかり家族のようなおばあちゃん。 ときどきニコッって笑う。 でももう90歳に手が届くというお年。 特に治療はしていないが、このまま安らかに眠るまでここにいるか、老人施設に移ろうかという状態。 すると先生、 Aさん、よーここまでがんばったなぁ。。。 な〜んてしみじみ言葉をかけている。 おいおい、それってまるでお別れの言葉じゃん! すると、その後Aさん、 今朝から顔色が悪かったが、だんだん血色不良に。 おしっこもぱったり出なくなった。 いつも昼間は起きてたのに、呼びかけても起きない。 先生があんな言葉かけるからAさんほっとして、逝こうってしてるんだ。 なんとなくそう思う私。 昼過ぎに嫁登場。 せっせと呼びかける。体をゆする。それが2時間ほど続いた。 お〜〜〜っとAさん復活した。 相変わらずおしっこは出ないので安定はしていないのだが、 顔に赤みがさしてきた。 きっと、 あっまだ逝っちゃいけないんだ・・・って思ったのかな。 なんだか忙しいねAさん。
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