みかんのつぶつぶ DiaryINDEX|past|will
凛と冷えこむ季節のせいで、心が動かない。 泣いてしまうと凍りつきそうで、ますます冷えてしまいそうで、 静かに喉の奥へと涙を流し込む。 なるべく笑顔でいようとする不自然さを隠そうと、 すればするほど安易な言葉しか見つからず、 キミを、 傷つけているばかりになってしまった。 検査の結果再発していると伝えた夜。 仕事から帰ってきたキミの、 充実していたその顔に広がる絶望の色を、 まともに見ることのできなかった私には、 はっきりと思い出すことのできないことが後悔で。 あの日も今日も、 窓の外には同じ景色が広がっていたのだろう。 あの夜から3度目の、この季節。
みかん
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