昨日の日記に一昨年の冬と書いたが、あれは去年の一月のことだったと気づき、少々うろたえている自分がいることに戸惑う。記憶とは、消えるそばからまた記憶し、記憶されたそばから過去を後ろへ遠ざける処理をするんだ。そうなんだ。夕日の沈む一瞬は、命が消える瞬間と似ている。絞り込まれた光りは、紅く切なく空を染めて。今日という日を終わらせるための儀式のようだね。