りとるのひとりごと。
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2002年06月16日(日) 当然手に入ると思っていた

今日は何だか辛かった。

テレビを見ていたら、野口五郎夫妻が娘を披露していた。

母(ちょっと太った三井ゆり)の腕に抱かれ、父五郎(北の国からみたい)の
暖かいまなざしを全身に浴びてスヤスヤと寝ている赤ちゃん。

ふいに涙が溢れてきた。

傍らで遊ぶ息子を抱きしめたくなった。


ダンナは、出産に立ち会うと言っていた。
里帰り出産の予定だったし仕事も忙しかったので、もしかして
立ち会えなかったとしても、すぐさま飛んでくると。

だが、私は夫と出産の喜びを分かち合うことは出来なかった。

出産の2ヶ月前、ダンナは自殺したのだから。


父親、母親に喜びと幸せを運んでくる赤ちゃん。

私は出産後、分娩室に一人横たわり、疲労感と共に孤独を感じていた。


どうして、我が子を一目見てくれなかったのか。

助産婦さんはこう言った。
「自殺する人は、その瞬間は正常じゃないの。だから病気で亡くなったと
思いなさい」

そうかもしれない。

そうかもしれないけど。

恨んじゃいけないけど。

恨み節の一つも言わせてよ。


野口五郎は、助産婦さんに「ご主人はやくビデオまわして」と言われたそうだ。

何もかもが幸せという感じの二人。

あからさまに幸せを見せつけられて私はすっかり打ちのめされた。


気を取り直して外出した。

義父に父の日のプレゼント(って言ってもビールだけど)を渡しに。

しかし車で出てすぐ、止まっている霊柩車がいた。

いつもより激しく動揺した。

やばい、運転中にフラッシュバックはやめてよ〜。

心がヘロヘロになった。


ダンナの実家で、ダンナの遺骨を前に手を合わせたが、心はカラッポ。

結婚して、妊娠して、当然3人で暮らしていけると思っていた。

当然手にはいると思っていた幸せ。

何と儚いことか。





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