闇の底に...Cuckoo

 

 

プレゼントの記憶 - 2002年01月13日(日)

思いを残しちゃいけない
記憶にも
物にも
場所には


『物』に『記憶』を残さないようにしていた。
水鳥はよくよく考えると
水鳥を愛して
水鳥にこれをあげたい という感情で
プレゼントをもらった事が少ないように
そう思う。
昔付き合ってたKがいい代表だ。
ダイヤがちりばめられていた
そのピカピカの指輪には
箱も証書も無かった。
彼は胸ポケットをポンポンと叩き
アタシにポケットを触らせた。
そこにあった指輪
それは演出のようにも見える。
が 単純に
箱も何も無いのでそうしただけなんだ。
なぜないか
それは簡単だった。
10代のアタシでさえ気がついた。
養ってもらっている パトロンの叔母様に
もらったものだっただけ。

水鳥の元旦那からは
付き合ってすぐに指輪をもらった。
毎年いろいろくれたのだけど
物をくれると必ず言う言葉があった。
『俺は○○が欲しい』
適当に物を与えれば
自分が欲しい高いものが手に入る
そう思ってたようだった。
何もくれなくても
買わざるおえなかったのにね
浮気をして
それを気が付いてないかビクビクしてる
そんな時はいろんな物をくれた。

そんなものに『愛』なんて
存在するわけもない
アタシもそこに『愛』なんて
もはや求めてなかった。
いや
全てに『愛』の存在を求めて無かった。
奴に関しては ね。

だから水鳥はね
もらった指輪を見て感傷に浸ったり
悲しくて捨てれなくってってゆう
そんな思いを『物』に対して持ったことが無い。
そうそう
元旦那に付き合いだした時もらった指輪は
そのまま結婚指輪になってしまい
2度目の浮気で家を出て行ったトキに
さっさと捨ててしまったよ。
しかも 売れないもんな なんて
思いながらね。

この間もらった
大好きな人からのピアス。
気が付けば水鳥は
箱を開けれなくなってた。
淡い黄色の小さな箱が
いつも視界に入るんだけど
開けれない 手に取れない
見ることができない

水鳥にしてはめずらしい感情
数回しか逢った事のない彼への感情を
あろうことか『物』に閉じ込めてしまった。
水鳥があのピアスを付けれるようになった時に
やっと気持ちが離れたってコトになるのかもしれないね

箱の中に閉じ込めたハートは

そのまま水鳥の心になった。

記憶と想いを

そこに残してしまった

目に見える場所にある限り

忘れれないくせに

目に入らない場所にすら


移せない



消えちゃわないかな


アタシの心



消えちゃえばいいのに




アタシなんてさ


...




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