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■ 突発sss
「……あ、今日って四月一日か」 慶国、金波宮。朝議が終わって自室に戻っていた陽子が、唐突にそう呟いた。横にいた鈴は、その呟きを聞いて首を傾げる。 「それがどうかしたの?」 「んー、いや、エイプリルフールだな、と思って」 「えいぷりるふーる?」 横文字である。大正生まれの鈴が横文字に強い筈はなく、思いきり顔を顰めた。 「陽子って時々、わけわかんない事言うわよね」 「あはは、ゴメンゴメン」 「で、何なの? そのえいなんたらってのは」 「エイプリルフール。英語だよ。直訳したら四月バカ」 「バ……」 妙な言葉に、鈴は目を丸くした。わけがわからない。 「……何なの、ソレ?」 「向こうで戦後になって入って来たやつだと思うんだけど、その日は嘘をついていい日なんだ。で、人を騙して遊ぶ日なんだよ」 「……とんでもない行事ね、それ」 鈴は心の底からそう呟いた。人を騙して遊ぶなんて、かなり悪趣味である。 鈴の憮然とした様子に、陽子は苦笑した。 「まあね。だけどもう定着しちゃってるもんだから、みんな大抵騙されないよ。まあ軽く考えて。んーだけど……」 そう言って、陽子は何やら考え込む。鈴は再び首を傾げた。 「どうしたの?」 「いや、景麒を騙してみたらどうだろうと思って」 「……………」 鈴は深々と溜息をついた。 「やめなさい。台輔、泣くわよ」 「えー?」 「えーじゃないの! ほら、浩瀚様待ってるんでしょ? さっさと政務室に行きなさいっ」 ……こうして、陽子のくだらない企みは回避されたのだった。
何が下らないって、一番あたしがくだらねえ(笑) ちょっと突発的にsss。本当は当日に書きたかったんですけどねー。他の話題で頭がいっぱいでした(笑) 何故合方が今回は鈴かと言うと、漢字が出てこないからなんですよね、元公主は(笑)。浩瀚は実際にそういう単語があるのですぐ出てくるんですけどねー。 おそまつでした♪
2002年04月05日(金)
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