And now for something completely different.

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ノスタル爺さん

2004年01月11日(日)

ああ今日と言う日を忘れない。

事のはじまりは昨年の末、
親に誘われて行ったピーターのディナーショーでのこと。
近くのテーブルにやなせたかしさんがいらっしゃいまして
ドキドキドキドキしつつ人がいない所を見計らって
話し掛けてみたんです。
そしたら「これも何かの縁、、」と
やなせたかしさんの作詞家デビュー記念パーティーに
およばれして頂く事になりまして
正に本日がそのパーティーなのであります。

立食パーティ形式なんだけど
その場で天婦羅揚げてるわたいやき焼いてるわ
肉焼いてるわフォアグラ丼だわで豪華絢爛。
一息ついて、ゆったりその場の空気を楽しんでいる、と
見た事のある顔、、。
ふ、ふふ　　藤子不二雄A氏！！！
その簡略的な絵柄と、だからこそ引き立つ
ブラックな笑いに富んだ作品群は
もう、好きで好きで大好きで。
これは、、話しかけなければ今年一年は後悔する、と思い
迷惑かなあと思いつつ話しかけてしまいました。
「魔太郎描いて下さい」と。
話しかけるまでに、
何を描いてもらおうか本ー当ーーに迷いまくって
怪物君か、、笑うせぇるすまんか(無気味過ぎるので却下)、、
ハットリ君もいいな、、いやいや変奇郎、、夢魔子、、
今まで読んできた氏の作品の数々を思い浮かべ
描いてもらうのであれば自分の好きな
ブラック(どれもブラックではあるけど)モノを
描いてもらおうと思いブラックインパクト大な
魔太郎に決定。
描いてもらっている間、作品の話しなんぞもして頂き
私「変奇郎も好きで、、」
A氏「そっち系が好きなんだ」
私「ハイ」
A氏「そうか、それは嬉しいね」
なんて会話も！！
いや、ウレシイのはコッチッス！！と
言いそうになりました。
他にもマグリッドの話しもして、もー感激です。
近くにいた女の人が
「コロスケの人？」と言っていてハラハラでしたが。
やなせたかしさんのパーティーなのに
不謹慎なことしてしまったかもしれませんが
パーティ、非常に素晴らしかったです。この後書きますが。

立食パーティーでお腹も満たされ、座席のあるホールに移動。
歌謡ショーの始まり始まり。80歳超には見えない
ダンスと歌唱力。ステージの後ろのスクリーンには
曲に合わせたアニメーションも。VJ?
「ミッシェル・カマ」というネームで
作曲もなさっているそうで。その多才さに脱帽です。
作曲家としての名前をやなせたかしにしなかったのは
やなせたかし/作曲だと
「おいおい作曲できるのかよー」と思われそうで
ミッシェル・カマ/作曲だと
「お、外人か。サスガ、ヤルネエ」と、
そう思わせたかったからだそうです。
遊び心のあるおじいちゃんだ。格好いいなあ。
なんかシャンソンチックな曲が多かった。
だからピーターのショーにも来てたのかな。
手のひらを大陽にを歌ったんだけど
やなせたかしさん作詞だなんて
あまり知られていない事実。
それにしてもやなせさんの歌詞、洒落多い。
「ノスタル爺さんノスタルジー」とか
「生姜ないからしょうがない」とか。
ニヒリズム満載な曲が多い気がした。
ニヒルでもメルヘン入ってたりするわけで
物凄い強烈な世界観。
アンパンマンもそもそもキリストが原形（参考）だったりする訳で
ああ、やなせさんてやなせさんて。


そうだ　うれしいんだ
いきるよろこび
たとえむねのきずが　いたんでも
なんのためにうまれて
なにをしていきるのか
こたえられないなんて
そんなのはいやだ！
いまをいきることで
あついこころもえる
だからきみはいくんだ　ほほえんで
そうだ　うれしいんだ
いきるよろこび
たとえむねのきずが　いたんでも
あ　あ　アンパンマン
やさしいきみは
いけ！　みんなのゆめまもるため

やなせたかし/詞

何をして生きるのか答えられないなんて嫌です。
チクチク。