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■ 4月の朝
齧ったチョコレートの甘さ 口の中に広がる おれの中に染み込む 心のずっと底まで 体のずっと奥まで そんな朝
溜め込んでは吐き出し ついに吐き出す力もなく 澱み続ける チョコの甘さを沈殿させよう 僕を齧ってごらんよ きっと醜悪な甘さが 鼻につくさ
電信柱のクロウ 黒い羽で舞い降りてくる くぐもった四月の空から
独り言を止めない老人 ぶつかりながら歩いてる マンションの前で抱き合う二人 名残惜しそうに別れる 自転車で駆け抜ける若者 点滅するライト 誰かが救急車で運ばれてく 憂鬱な顔で駅へと急ぐあのこも 眠そうなコンビニの店員も
この暖かく寒い 4月の朝に包まれて 生きていく
この薄暗く明るい 4月の空に迎えられ 歩いてく
ポールサイモンを 気取ってみたいな 口笛を吹きながらさ
電気屋のモニターには エンドレスで流れる天気予報 ボニーピンクと残像カフェ 見とれてた 見とれてた DIVAって何なのだろう 美しいものに憧れる 恋焦がれる
2004年04月16日(金)
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