Life is like a box of chocolates
Jimi Kendrix



 僕たちはゆっくりと・・・

ゆっくりと泳いでくその視線の先を
ゆっくりと僕は考える
ゆっくりとかき回したスプーンと共に
ゆっくりと渦を巻く君のカフェオレ


君の耳はとても可愛くて
誰かのピアノを聞いているんだろう(に傾けているんだろう)

とても曖昧な返事をした後には
都合がいいんだろう


ゆっくりとかきわけて街の波
ゆっくりと進む君のもとまで
たっぷりなヴォリュームのスコーンと
ゆっくりに流れ始めたファンファーレ


君のスカーフはとても素敵に巻かれていて
きっと誰かの贈り物なんだろう

君の首はとても細くて
締めるには気持ちいいんだろう


−僕たちが住むこの世界は、ルールが存在し
 ゆるやかな流れと、急ぐ人達が

−僕たちのDNAはそのルールと共に
 ゆるやかに螺旋を描き続けるだろう


ボサノヴァがかかり続けるこの店で
退屈なあくびを交わしながら
どうでもいい話や くだらない話
どうにもならない気持ちや つまらない願い
にぎやかな噂を否定してみたり

ビルの間に落ちて行く夕日を
グラス越しに輝かせて
コースターにこの想いを書きしるして
鼻歌を鳴らしてみる

このささやかな気持ちを
あの娘に届けて 神様に祈ろう


明日、新しい旅に出よう
今日、新しい部屋に引っ越そう
今、 新しい街に出かけよう

ゆっくりと
急ぎながら
君と共に








2002年02月12日(火)
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