本日、第二回チエノスアイレス(笑)を観てきました。 第一回は、2日の日曜日に観て来たの。 今回、運良く、友会が2回、それもいいお席を寄越したので ろくろくオペラを使わずに堪能することができました! ↑オペラで見たら、視界に入らんな…(でかすぎて(笑))
でね。 でねでね。 つまり、今日は2回目だったわけです。 で〜…びっくりしたわけです。 たった3日の間にいったい何があったの!? 全然!違うよ〜!
まず、チエニコラス。 初見の時は、ちょっと過去からスッキリキッパリ脱却し過ぎかなぁ…と。 ショーヴランで「暗い過去のある、現在も暗い男」ってのは、 すごく魅力的に演じてくれたわけですが。 ブエノスの「暗い過去を持ちつつ、前を向こうと努力する男」ってのは… まだ無理だったのかなぁ…と。 「どっぷり過去背負う」「すっきり昇華する」のどっちかなのねぇ… その狭間の振り切れない過去と、だけど未来を見たいところとが…難しいのかなぁ… っていうのが、初見での感想。←S様も同じだったって ところがよ。 本日、2度目の観劇。 気持ちの50%は、国の未来とか、自分の将来とか、前向きに考えようとしてるんだけど、 15%ぐらいは過去に引き摺られて、残り35%ぐらい… どこ向いていいのかわからない、まさに風に吹かれているような、そんなニコラスでした。 う〜む…やるな…。。。。
それから、シミコリカルド。 初見の時は…こりゃぁ…革命家…は、ちょっと無理でしょ〜(笑) …だったんだけどね。 だって、綺麗なんだもん。綺麗さが邪魔してる気がしてね。 あんまり、海外逃げ回ってた感じもしないし、 お前もせいぜいチンピラ程度だよってね(笑) でも、2回目に見た時には… まず、「革命家だった」っていうところに、あんまり違和感を感じなかったの。 コルビジョヴァリエンテ?の過去に熱い憧憬を抱く、 ニコラスとは違って、戦うために戦ってきた、そんな革命家だったのかなと。 戦いって事に血を滾らせる様子に、 リカルドの育ってきた悲しい背景が見えるようで…。 ニコラスに孤児院から連れてこられたんでしょ? つまり、戦場に居る事に疑問を持たない少年兵士として育ち、 きっと、綺麗な顔した非常な戦士で、 敵方からは「氷の大天使」とか呼ばれて恐れられていたに違いないわ! …とか思っちゃったりして(笑)←妄想甚だしい でも、リリアナに対する微妙な感情とかが〜…もう一歩かな。 大きな腕時計の細腕にドキドキしちゃったけどさっ♪
そしてベニーよ。 ビセンテベニー… この人、もう主要役級の中じゃピカイチ…ダメ(笑) ヒゲは似合ってないわ、エヴァのヒモに見えるわ、 刑事なんて、ちゃんちゃらおかしい事務職にさえ見えるビセンテ君。 そう、ビセンテ「刑事」じゃなくって「ビセンテ君」だったのよ。 なんだか腰が据わってなくて、セリフも上滑りに思えたのですが 2度目に見た時はね。 多分、主要役級の中じゃピカイチダメ、の座は降りてない(笑) だけど、ベニー比では見違えるように良くなってたの〜! 法律学科をドロップアウトして、革命に身を投じたニコラスとは、 正反対のエリートコースを歩んできた刑事、 現状にまったく疑問を持たないエリートとして、ニコラスを見下す、 っていう、そのスタンスがはっきり見えるようになって…なって来た(笑) ↑なってた、とはまだ言えないけどね〜 上から目線での嫉妬心という、立ち位置がはっきりして来たので、 その他のセリフにも自信が感じられるようになって、 少なくとも、腕抜きをした事務職からは脱却した様子。 「ニコラスを見下す」という課題に、日々、成功しつつあるようですわね(^-^;
マカゼーロは、ミズそっくりですわね(笑) 顔が似てると骨格が似てるのかしら?骨格が似てると、声まで似るの? っていうくらい、ミズそっくりの顔、声…(・・;) ちゃんとお芝居したとこ、初めて見たけれども、 青いな〜(笑)と思いつつ、 でも役自体が青いから、役に助けられてる感はありつつ上手かったですね。 この子も、どうしようもないただの馬鹿から、 2度目に見た時は、どうしようもない馬鹿息子…になったかなと思いました。 お母さんの「あの子だけが悪いわけじゃない」っていう悲しさを裏付ける 馬鹿息子になったなと。 お母さんの音花ゆりちゃん?も、歌い込んでグッっと来る歌になってました。 最初は、おいおい息子って(^-^; 何歳の時の子だよ〜!って突っ込みしか思い浮かばなかったけど 2度目に見た時は、若い時にウッカリ出来てウッカリ産んじゃって 自分も遊びたいのに、子供が居て、 どうしていいかわからないうちに育っちゃって、 やっぱりどうしようもないワルに育っちゃって、だけど息子なんだよね… って、素直に納得しちゃった。歌も本当にうまいなぁ…。
若手の舞台は、こーゆーのがいいね〜…。。。 久しぶりにそういうところにワクワクしました。 出来上がった舞台もいいけれども、 「出来つつある過程」を見るのも、また楽しい。
あ、でもねねはね… ねねは…もうちょっと、ドロにまみれた方がいいよ。 生活のために必死でタンゴを踊ってるように見えなかったし、 2回目に見たときも、せいぜい大学生のバイトだったもん。 あのスタイルの良さが、顔立ちの可愛らしさが、邪魔してるね〜… 綺麗にまとまって、綺麗過ぎて、南米の血は流れてなさそうだったな。 綺麗で好きだけどね。ドレスで見たい子ですね。
というわけで、大満足の青年館公演でした。 しかし… どうしても、これとマリポーサ…同じ人が書いたとは思えない…
|