ジャケットを試着していたお客さん なんだ〜の、かんだ〜の言いながら 気に入ってはいるけど、買う気はあまりないみたい。 「いいんだけどねぇ〜 この色だと、下に何をあわせたら…」 だから、さっきから色々提案してるでしょーっ! グレーでもいいし、ベージュでもいいし、茶色でもいいし 今お履きの茶色のスカートにはぴったりですね って言えば 「そうなの、これにピッタリだから、 これ以外何を着たらいいか思い浮かばなくて…」 まった、グダグダと同じ事を…と思ったら、今度は 「色はいいんだけどねぇ…形が若すぎないかしら〜?」 そんな事ないですよ、お若いですよ〜…と言えば 「形はいいんだけどねぇ…素材の麻っていうのがねぇ…」 はぁ〜〜〜〜〜…イチイチイチイチ… 気に入らないならもういいんですけど。 なんていう堂々巡りを繰り返していました。 「サイズはこれで、いいわよね? う〜ん…いいんだけどねぇ〜 また、何か別のスカートを着てもう一度見にこようかしらねぇ…」 はいはい、じゃ、そーしてよ。 あくまでニコニコ(^-^) こういう、決め手がない人っていうのは、 結局今は買わないですから。 なんとなく気に入っているけど、すごく欲しいわけじゃないから イチイチ難癖をつけては、 自分自身の「気に入っている」という気持ちを殺してるんです。 そういう人に何を言っても無駄。 お疲れ様でした〜♪またよろしくお願いします〜♪ と言って、ジャケットを片付けていたら お得意様がいらっしゃいました。 こんにちわ〜♪ 「あら、そのジャケットいいわね〜」 「人気なんですよ〜♪」 「これとお揃いよね?」←パンツ 「そうなんですよ〜、あと、これも同じシリーズで…」 「サイズは?11号ある?」 「ありますよ〜♪これです、これこれ」 と、今、片付けかけていたジャケットをハンガーから外し よく見えるようにグラストップの上に置いてみました。 「いいわよねっ?着てみようかしら…」 はい、是非〜♪ 「・・・・・・・・私、やっぱりこれ、買おうかしら」←さっきのお客さん (◎◎;)え?えぇ? 「…うん、やっぱり、いいわよね、買うわ」 (◎◎;)えぇぇ??あの…あのあの… 「こちら、お決めになったの?」←顧客さんに対して 「いえ、あの今から着てみようかと思って…」←タジタジの顧客さん 「あそ、じゃ、私がこれ買うから」 カウンターに行っても大絶賛。 「最初見たときからいいと思ってたのよ!」 はぁ… 「何でも合うって仰ったわよね? これから暖かくなるし麻は丁度いいわよね」 へぇへぇ… 「こういうのが一着欲しかったのよ」 ほぅほぅほぅ…
ど〜〜〜〜〜よ、この変わり身? ニンゲンの心理って、こんなもんですよね。 他人が欲しがっているものって、とたんに魅力的に思えてくるんです。 以前も、どうみても9号のお客さんが、 9号と11号のスカートを試着していました。 11号が欲しいお客さまが他に居て、 そのお客さんの試着比べが終わるの待ってたんだけど 結局、その9号のお客さんは、他のお客さんが11号を欲しがってるのを知って あえて11号を買っていきました。 大きいのに…。「ゆったり着るのが好きなんです」ってゆって。 今回も同じことですね。 いままで、それほど欲しくなかったものが 他の人が、それを欲しがってるとわかったとたん 対抗心がムクムクして、 ものすごくそれが欲しくなってしまうんです。 子供じみているとは思うんですけど…。
「あの人、私が欲しがったから、とたんに欲しくなったのよね?」 ↑するどい顧客さん(笑) 「…そーなんです…(^-^;」 もちろん、こちらのお客様にも取り寄せする事にしました。 人間の心理の単純なところは いくつになっても、変らないものなんだな… と、実感した本日最後のお客様でした…。
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