きっとあたしがどんなに頑張ったって あの人は私を通り越して あの人にとって大切な人を想ってる
きっとリュウジが力いっぱい私を抱きしめたって あたしは苦しみさえも忘れて あの人とのキスを思い出してる
わかってる
わかってるよ
無理なこと。
たとえ あの人が私と繋がったとしても ココロは 違う人に向いてる。
リュウジと 橋本は 全然違う。 初めてだよ。 橋本。
考え方も 全部。 同じひとなんて居なかった。
手に 入ったら 好きじゃなくなるかもしれない。
でも すごく 逢いたい。 逢いたい。 逢いたい。
今 帰省中?
彼女さんと逢えてよかったね。
遠距離の辛さなんて嫌になるほどわかるし。
どうしたら恋を崩せるかなんて 楽勝。
そんなことしても楽しくないし。
それに こっちを向いてくれる保証なんてないし。
ていうか。 御免なさい。リュウジさん。 これは利用してるよな。
公太とは明日逢います。 そういう接触もあるかもしれないし ないかもしれない
別に もう どうでもいいかも。
あたしは 橋本に 抱かれたいだけ。
ゴメンね。
あたしは こんなやつ。
全然 イイコじゃないよ。
今 橋本も居ない。 リュウジも居ない。
公太も居ない。
誰も居ない。
そして 誰も居なくなる。

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