新月の夜に約束しよう
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元同僚で友人のヒロタさんはとても趣味がいい。 私より四歳年上の彼は英語が堪能なエンジニアで、ストレートで飲むジンを愛する人だ。 テレビで見るスポーツはアメリカン・フットボール。 ビリヤードがとても上手。 物静かだがユーモアに富んでいて、カラオケに行くとセクシーな美声を聞かせてくれる。 私は彼のことが大好きなのだった。
何日か前にヒロタさんからメールが来ていた。 車が欲しいけれど、ヒロタさん好みの車はとてつもなく高いか年式が古いかでとても買えない、というような内容だった。 私は具体的に彼が欲しいと思う車のことを聞いたことはない。 ただ彼のことだから、私には想像もつかないような好みなのだろうと勝手に想像していた。 そう、それは私の中で二代目フィアット500のような車に変換されていたのだった。
ツール・ド・フランスの最終ステージを見ていたら、妻が「ヒロタさんからメールが来てるよ」と教えてくれた。 ↑投票ボタンです それが好みの車なのか、欲しかった車のリストに載っていたのかを問いただすメールを私は即座に返信した。
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