新月の夜に約束しよう
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2010年06月29日(火) 無題

 新しい食べ物や飲み物に挑戦するのは妻の方。
 いつものビールを飲む私の横で、昨日も新しい第3のビールを試していた。
 一口目で敗退決定。
 妥当な結果だろう。
 家族揃ってくたびれ気味なので、子供の時間にまとめて就寝した。
 もちろん、日本−パラグアイ戦のためだ。
 稲光に照らされながらも、私達はすぐに眠りに落ちた。
 雷鳴が怖いと言って、自分の部屋から出てきた娘も一緒。
 文字通り川の字で寝るのは、ずいぶん久しぶりのこと。
 だが、娘の部屋より親の寝室の方が雷見物に適している環境ではあった。


 固唾を飲んで画面に釘付け。
 膠着したまま、最初の90分が過ぎようとしていた。
 「延長かな?」
 「延長だろうね」
 妻と私の手元には飲めない第3のビールではなく、水出しの烏龍茶のグラスがあった。


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 彼女なりの激励なのだろうが、どうやらプリペイド方式らしい。


 PKの果てに敗戦。
 雨の音を背景に、私達は画面に向かって静かに拍手をした。
 また四年後、と人は言うがそうではない。
 明日のそのまた明日のその先に四年後があるのだ。
 全ては連続。全ては留まることのない一つの流れ。
 そして、私達の寝不足も終わらない。
 決勝戦よりも前にツール・ド・フランスが開幕するから。


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