京都新聞に府警の捜査書類流出とWinnyの総括記事が出ていた。あまりに呆れたのでコキ下ろす。なお、「」内は引用。
ネット上から削除できない理由を、「止める要請ができない。誰かが管理している状況ではない」と述べて管理者不在の状態を原因にしているらしいが、P2Pにおいては利用者一人ひとりが管理者なのだ。捜査書類などという、取り扱いには慎重の上にも慎重を期さなければいけないシロモノを保存していたパソコンを遊びに使うとはいったいどういう神経なのだ、と。流出形式を見る限りAntinny系のウイルス、いわゆるキ*タマウイルスを踏んだようだが正体不明のEXEはクリックしないというのはWinnyに限らずネットワークでは当たり前の事。それを承知でクリックしたとすると何らかのソフトないしインストーラーをダウンロードしたという事であり、これはもう明らかに買わずにタダでゲットという事でありまず問うべきは警察官としてのモラルであろう。それを、誰も管理してくれてないから、で逃げるのは甘えに他ならない。
そういう流出経緯があるにもかかわらず、記事では「同署の巡査が公用認定を受けたパソコンには、ウィニーのソフト本体もウイルス感染の形跡もなかった。ただ、巡査の自宅には別に数台のパソコンがあり、ウィニーを使って動画を取り込んでいた」と報道されている。考えられるパターンとしては 1:公用認定を受けたパソコンからWinnyを削除した 2:私用のパソコンに捜査書類をコピーした のどちらかであり、1である場合これは捜査書類の取り扱い事犯に関する証拠隠滅であり、さらにいえば京都府警には削除されたデータを復元して確認する能力がないか、もしくは削除された事を承知でなかったフリをしているかだ。後者であればこれはもう、組織ぐるみの犯罪隠蔽行為でありそんな事はないと思うが、前者とするとそんな組織にWinnyのようなプログラムを本当に理解できるのかという疑問が浮かんでくる。前の著作権違反の裁判の証言もずいぶんといい加減なものであった。その程度の能力で犯罪認定をする資格があるのかどうか、確認する必要があると思う。2である場合は何をかいわんや、である。東京まで金子氏を捕まえに来る暇があったら署内の職員の再教育をやれといいたい。そういう事をする人達に犯罪捜査に関わって欲しくない、とすら思う。いずれにせよ、どのような方法で確認を行ったのかを明らかにしていただきたいものだ。
さらにこんな発言もある。「ウィニー開発者の著作権法違反ほう助事件の着手は、鳥インフルエンザの問題で遅れただけなのに、捜査書類流出の仕返しのように言われて残念だ」 京都では鳥インフルエンザというのはハイテク事犯なのであろうか?それともまさか、ニュースバリューを考えて時期を遅らせたという事なのか。手柄を広めるために検挙を遅らせるような事犯に対して、証拠隠滅の可能性があるから勾留延長とは恐れ入る。手柄の発表でなければ見せしめ効果の増大しかないだろうが、21世紀の文明国家で見せしめ逮捕などという事が行われたとは信じたくない。わけがわからんからとりあえず捕まえてしゃべるまで出すな、では魔女裁判と同じなのだぞ。
「流出した情報を削除できないネットが誕生したことは、社会の脅威」Winnyじゃなくても、その辺のアップローダーだって同じでしょ。どっかのHDDに眠っていたら削除した事にはならないし、流れてもキャッシュを保存しているHPはいくらでもあるんだぞ。紙に書いた情報だって、風で窓から飛ばされれば回収不能の情報になってしまうのだ。この場合、悪いのは紙でもペンでも窓でも風でもなく、窓辺に紙を置いたヤツだ。テレビとは違い双方向通信であることを理解し、重要な情報が流出しないような使い方をする、という自覚と能力のない馬鹿にパソコンやネットを触らせるなっての。実験レベルの高度なテクノロジーをオモチャにした報いである。小学生が見よう見まねで車を運転したら事故を起こした、というに等しい。
ただこの流出事件、ひとつだけ良いことがあった。この、Winnyを使っていた警察官、内規ではどうだか知らんが逮捕されたという話は聞かない。という事は、Winnyでダウンロードするだけなら法には触れないという事であり、知らぬ間にアップロードしてしまった場合も同様、という前例ができた事になる。合法利用にまで干渉されてはたまらんからね。
*引用ソースは以下 http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2004052900057&genre=C1&area=K00
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