◆透明の螺旋◆

2014年12月31日(水) 2014年末公演 ゾンビ探偵劇場版「麩羅紙家の一族」

ゾンビ探偵劇場版「麩羅紙家の一族」

映像始まる前に「この映像は合計20分20秒あります」という
アナウンスが流れざわめく場内…汗

2014年12月31日。
権田刑事(坊主頭のベテラン刑事さん)と
白木?刑事(黒髪の若手刑事さん)が警察署内で今年を振り返っている
権「もう今年も終わりか…色々あったなぁ…」
白「今年は衝撃的な事がありすぎましたよ…」
「竜之介元気にしてるかなあ」
「そういえば竜之介さんが
ゾンビ探偵になって初めての事件ってどんな事件だったんですか?」
「もう話してもいいだろう。
実はな、その事件にはお前も関わっていたんだ」
「え!」
「あまりにショッキングな事件すぎて、事件の後
お前はその時の記憶を無くしてしまったんだよ…」
「えー!」

(ここから回想シーン)
<一年前の2013年12月31日>
警察署内でゾンビになった竜之介と引取り人のオナンさんに
会う刑事の二人。
竜之介が何者かに殺されてしまったものの
自分が死んでいると気付かずゾンビ化、
警察署長が竜之介をどうしていいか困っていたところを
オナンさんが引き取って探偵を始めた…などの経緯を説明。

権「竜之介!お前無事だったのか!」
ぼーっとしている竜之介(はじめまして…みたいな反応)
権「俺がずっとお前のパートナーだったのに…覚えてないのか…」
白「竜之介さんは記憶を無くしているって言ってたじゃないですか!」

とある村で麩羅紙分次郎(ぷらかみ・わけじろう)という資産家が
謎の死を遂げる。分次郎氏は鹿羽三姉妹(金子、銀子、銅子)との間に
それぞれの息子がいた。
金子の息子タダキヨは
「生まれながらの虚弱体質でよく風邪を引いては寝込んでいるもやしっ子」
(布団にくるまってゲホゲホしている映像)
銀子の息子ナカキヨは
「重度のオタクで引きこもってネットばかりしている」
(パソコンの前で右ピンク左黄色のサイリウムを振っている映像)
銅子の息子ケンキヨは
「バトミントンが大好きでいつも一人でバトミントンをしている」

オ「ロクな奴がいないわね!」

遺産を狙って殺害されることを恐れた分次郎は
屋敷に人を寄せ付けなくした上に庭の蔵にこもって暮らすようになった。
蔵には階段をつけず食べ物はクレーンで運ぶほど用心していたが
ある時蔵の最上階で焼死体で発見され、なぜか部屋中水浸しだった…的な解説モノローグ。

白「分次郎氏の死体にはなぜか尻尾が生えていたそうですよ。
  今度分次郎氏の遺言発表が麩羅紙家の屋敷であるんです」
権「そこに竜之介にも一緒に行ってもらいたいんだ」

遺産相続の話し合い&
事件性の有無の捜査に刑事コンビと竜之介も参加する事になるものの
オ「あたしも竜ちゃんに着いて行くわ!それ相応の報酬を頂きますからね!
  竜ちゃんをコキ使ったら…許さないわよ!」
と捨て台詞を残して去っていくオナン氏
権「俺が一番仲良かったのに…TT」
白「ここは我慢です…」

※ここでタイトルとオープニング
「麩羅紙家の一族」
(プラマークと再生紙マークで「プラ」「紙」です笑)

麩羅紙家の屋敷に到着すると
麩羅紙家のメイドが登場(黒色すみれのお二人!)
屋敷を案内され、竜之介が奥に謎の扉を発見するものの
「この先に入ってはなりません。
 主人が悪霊を封じ込めたあかずの間でございます」
「分次郎様から誰も近づけないように言われております」と言われ
フーンみたいな顔で大広間に向かう一行。

大広間には3人の妻と3人の息子が座って
お茶とお茶菓子のお饅頭がおかれている)
(画面左からケンキヨ、銅子、タダキヨ、金子、ナカキヨ、銀子の並び)
一族の紹介を受けたあと竜之介がじーっとナカキヨの顔を見て
「あなたはかなりの甘党で、シュークリームが大好物。
そして日本茶は嫌い。好きな飲み物はコーヒー牛乳ですね」と推理。
隣にいたママにひそひそ耳打ちで何かを伝えるナカキヨ。
銀「全部当たってる!って言ってるわ」
もっかい耳打ち伝言をするナカキヨ
銀「どうしてわかったの?だって」
竜「なぁに簡単ですよ。皆さんの前に置かれたお茶菓子が、
  他の人は誰も口にしていないのにナカキヨさんの分だけ既に無くなっている。
  そしてナカキヨさんの鼻の頭にカスタードクリームが付いています。
  それに指先には白い粉が付いていますね。
  シュークリームを食べていた証拠です。クリームが鼻に付くのも
  気付かずムシャムシャ食べていたということは相当のシュークリーム好き、
  そしてシュークリームを食べていたにも関わらず用意されたお茶菓子を
  全て食べています。相当の甘党でしょう」

(推理に合わせて鼻についたカスタードのアップと
 コナコナした指先のアップ、手を付けられていない日本茶、
 シュークリーム両手食い映像に更に和菓子2つを食べてるシーンが流れる)
竜「お菓子は全部食べたのに、日本茶には一切手をつけていない…
きっと日本茶は嫌いなんでしょう」
権「コーヒー牛乳好きというのは?」
竜「それは…勘です。コーヒー牛乳が好きそうな顔をしています。
コーヒー牛乳好きそうな顔と言われて
目をぱちくりお口あんぐり、ほっぺに両手をあててはわー!みたいな
ポーズをするナカキヨ。

遺産相続についての遺言書の発表について
「遺産を貰うのはうちのタダちゃんよ!」「うちのナカちゃんよ!」
「うちのケンちゃんよ!(なんかすげえ体ゆすられてた)」と
なっているところに弁護士が登場して遺言を読み上げる。
「遺産の全てはタダキヨに分配される」
金「タダちゃん良かったわね!(手を取り喜ぶ親子)」
「ただし…タダキヨが亡くなった場合は遺産の全てをナカキヨに分配する。
ナカキヨが亡くなった場合は遺産を全てケンキヨに分配する」
(相続内容にざわつく周囲)
白「変な遺言状ですねえ」
権「こりゃ何か起きそうだなぁ…」
タダキヨがホッとして日本茶を飲むと
急に苦しんで机につっぷして死んでしまった。
(この時の口からお茶をこぼして目を開けたまま
動かなくなる演技がすさまじくフォトジェニック美しかった)
権「ってもう怒ったの?早くない?」
タダキヨに近づき匂いを嗅ぐ竜之介
竜「これは青酸カリですね。この分だと次はナカキヨさんが危ないです」

自室で銀子ママに付き添われ、お布団でスヤスヤ眠るナカキヨ。

あかずの間に行こうとする竜之介
「分次郎さんの霊が手招きしています。
どうやら部屋の中を見せたいようです」という事で
階段を下りてあかずの間に向かおうとすると
ナカキヨの「ギャー!」という悲鳴。
竜之介一同が駆けつけるとナカキヨがサイリウム持ったまま
ベッドの上で胸をナイフで刺されて死んでいる。
ベッドの横に母親が倒れている
白「こっちはまだ息があります!」

今度はケンキヨが危ない…となりケンキヨを探すものの
ケンキヨが屋敷の中におらず、ちょうど廊下を通りがかった銅子に
白木がケンキヨがどこにいるか聞くと
銅「ケンちゃんったら、バトミントンするってお外に行っちゃった」
急いで外に出ようとすると、玄関で首を絞められて
亡くなっているケンキヨの姿が。
白「遅かったか!」

あかずの間の前でぼーっと立っている竜之介
竜「これは凡字ですね…凡字はそれぞれ子丑寅…と
干支が割り振られていて、干支にはそれぞれ数字が割り振られています。
例えばこれは子だから1…そして札が規則的に貼られています。
この凡字の数を足した数を鍵のダイヤルに合わせてみると…ほら開きました」

扉を開けて真っ暗な部屋を進む二人
オ「やだ…怖いわぁ…!(体をむちゃくちゃ触られる竜之介さん…汗)」
暗闇から作業着を来た男性が顔を出して、
男「やっと外に出られるのかい?」
竜「貴方は…?」
男「わしはこの村で自動車修理工をしていたんだがこの20年間
  ずっとこの部屋に閉じ込められてこの変な車を修理していた。
  …でもこんな変な車、直せんよ!」

部屋に戻る竜之介。母親三人が机に座っている。
権「竜之介いったいお前はどこに行ってたんだ!ケンキヨくんが…」
竜「間に合いませんでしたか…。
  でも犯人がわかりました」
その場にいた全員がざわめく
竜「犯人は…金子さん、銀子さん、銅子さん。貴方たちですね?」
権「遺産を自分の子供に相続させるために
それぞれ相手の子供を殺し合った…ってわけだな?」
竜「違います。これは三人の共犯で、
  それぞれ自分の息子を殺したんです。
  それなら密室でのナカキヨさん殺しの説明も付きます。
  遺産目当ての殺人を装って三人を殺したんです。
  なぜなら、金子さん、銀子さん、銅子さんは
  分次郎氏の本当の妻達ではありません。
  この人達は偽者です。証言者もいます。」
あかずの間に閉じ込められていた作業着の男性が登場
男「こいつらは全然別人じゃよ!鹿羽三姉妹とは似ても似つかんよ!」

オ「じゃああいつら一体誰なのよ」
竜「その正体は…宇宙で活躍する銀河パトロール隊
  ファンタスティックスリーです。」
全員「ファンタスティックスリー???」
竜「彼女達は宇宙人で、それぞれ金子さん銀子さん銅子さんに成りすまし、
  遺言状の改ざんを行い、村人全員に自分が母親だと洗脳しました。
  用心深い分次郎氏が屋敷に誰も近寄らせなかったので
  貴方たちが別人だというのは村人誰も気付きませんでした、
  しかし、20年間あかずの間に閉じ込められていて洗脳されなかった
  人物がいたのは大誤算でしたね。」
権「どうしてそんなのがわかるんだ?」
竜「麩羅紙氏の日記に書いてありました。
  彼もまた宇宙から来た宇宙人だったのです。
  実は20年前に本物の分次郎氏は宇宙人に殺されていて、
  その宇宙人が分次郎氏に成りすましていたんです。
  そしてその宇宙人こそが、宇宙パトロール隊が追っていた
  悪の手先ワール星人なんです(ワルーイ星人だったかも汗)」

白「だから死体にしっぽが生えていたのか…」
竜「あかずの間に閉じ込められていた自動車修理工の男性に
  20年間ずっと壊れたUFOの修理をさせていたんです。
  そのUFOにあったノートパソコンにファンタスティックスリーの
  ことも書いてありました」

三人「よくぞあたし達の正体を見破ったわね!」
竜「最初に見た時に地球人らしからぬお茶の飲み方をしていたので
すぐに宇宙人だと気付きました」
(ここで角砂糖入れたり湯呑み一回転させたりして飲む冒頭の三人の回想シーン)

正体がばれた三人がファンタスティックスリー(衣装が派手である)に変身。
ノビール星人ビロビロー
ボーボー星人メラメラー
ビショビショ星人ビショビショー(みたいな名前だったような…)

権「そうか、まずビロビローの能力で三人を蔵の上に上げて、
  メラメラーが燃やして、ビショビショーが消火したから
  蔵が水浸しだったのか…」

ビロ「あーあアンタが目立つような事するから…」
メラ「だって〜」
ビショ「アタシが消してあげたんだから感謝しなさいよ」

ビロ「でもバレたら仕方ない…やっちまいな!」
レーザーガンみたいなピストルで竜之介の心臓を撃つファンタスティックスリー。
竜「あれ…死なない…」
三人「え!?当たったのに!」 
竜「そうだ…俺はあの時…」
本来なら死んでしまうような状況で自分が死なない事に気付いた瞬間
ゾンビになってしまう竜之介。

ゾンビ化した竜之介が三人を襲っていると
そこにキョンシー化したタダキヨ、ナカキヨ、ケンキヨが登場。
ゾンビとキョンシーに襲われて
「何これ!逃げるわよ!」「何なのよ〜地球怖〜い!」と逃げ出す
ファンタスティックスリー。
ゾンビがキョンシーナカキヨに噛み付いているところに
タダキヨキョンシーとケンキヨキョンシーがゾンビに噛み付いて
わけ分からん状態になっているところに、
最初に登場した遺言書を読み上げた弁護士の男性が
除霊師みたいな格好で登場
「出たなキョンシー!」
次々とお札を貼っていく弁護士さん。
除「実は私は本来はこっちが本業でして…。
  麩羅紙家は代々キョンシー憑きの家系でねぇ…でもこれでもう大丈夫!」
白「でも一人キョンシーじゃないのがいるんですけど…」
貼られた札を剥がしてこっちに向かってくる竜之介(恐ろしすぎる)
拳法みたいなのを悉くガードする竜之介に
除「こいつ出来るな!でも俺に任せろ!」
動きとまらず襲われて食べられる除霊師さん。
あまりに悲惨な現場すぎて壊れる白木刑事。
(それから一ヶ月ぐらい意識を失っていた)

権「…と、そういう事件だったんだ。どうだ?思い出したか?」
白「はい…でも…思い出したくなかった…
  あの事件は…酷すぎる…!(涙目)」
権「竜之介、今頃何してるんだろうなぁ…」

おしまい


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