人恋しくて 一人も好きで
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2006年02月11日(土) うっとり。

2月前半の最大のお楽しみである、歌舞伎座へ行ってきた。


なんといっても本日の目玉は、某さんオススメの
玉三郎・菊之助の「京鹿子娘二人道成寺」でありましょう。
一人だけでも充分見ごたえありの花形女形が、二人舞台の上で
美しく舞い踊るのです。ダブルでお得。


今回はちょっと気張って一階席のチケットを予約しておいた。
舞台も役者の顔もよく見える席で大満足。花道からはちと遠いけど。


引き抜きで早変わりする華やかな衣装や艶やかな白拍子の舞に
ただただうっとり。それにしても玉三郎はただ立っているだけの姿が、
どうしてあんなに美しいのか。同じ人間とは思えない。
菊之助の舞台は今日はじめて観たけれど、負けず劣らずこちらも素敵。


他の演目ではぼそぼそとお喋りをしていた他の観客たちも、吸い込まれる
ように舞台上の二人の花子を見つめているのがよくわかる。
どの瞬間も目が放せなくて、私の場合オメメキラキラというよりは、
瞳孔開きっぱなしでドライアイ寸前てな感じ。


一幕目の「梶原平三誉石切」は紅白の梅が咲き誇る鶴ヶ岡八幡社頭が舞台、
ニ幕目の「京鹿子娘二人道成寺」は桜満開の背景で、春らしい演出。
三幕目の「人情噺小判一両」はちょっと切ない話。


もっともっと観ていたかったのに、あっという間に舞台は終演と
なってしまった。残念。


幕間に隣の席のおばあさんが、こんな感じで話し掛けてくれた。

「私はもう60年も歌舞伎を観ているのだけど、やはりお弟子さんは
 お師匠さんに似てくるわねぇ。それにほら、兄弟でもそっくり!」

うーむ、私もいつか、歌舞伎を何十年来の趣味とすることができるの
でしょうかね。


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