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某掲示板にて、付き合って3年以上になる彼に、大学・大学院時代に
借りた奨学金が1千万円あるので、結婚を考える上でものすごく不安だ、
という一連の投稿と意見を読んだ。
1千万円の借金、と単に聞かされただけならば不安に思うのも無理は
ないのだろうが、奨学金は一定の職業につくための先行投資だと
考えれば、決して非難されるべき借金ではないと私は思っている。
20年間の返済計画ならば、一年で約50万円。あまり無理なく返済できる
金額ではないだろうか。
しかし、奨学金とはいえ借金は借金だ、結婚を考え直したほうがいい、
という意見が意外と多いのにもびっくりした。そして
>だいたい子供の学費も用意出来ないような親に育てられた人ですよ。
という意見まで出てきたのには愕然としてしまった。
子どもを奨学金で進学させるような親が悪い、
年収の少ない親に育てられた子どもは進学する資格はない、
とでも言いたいのであろうか?
私自身、総額○百万円の奨学金を育英会から借りて、現在そのお金を
細々と返済中の立場である。諸事情で両親の年収が少なかった上に、
大学在学中に父親が入院して働けなくなったために、貸与される奨学金を
増やしてもらって、どうにか無事に卒業することができたのだ。
ちなみに、4年間の授業料の2/3以上は、別途返済の必要のない奨学金を
受給して賄っていた。
奨学金のおかげでほぼ希望する職業に就くことができ、当時の両親を
遥かにしのぐ年収を稼ぎ出す(とは言っても安サラリードワーカー)ことが
可能になったのだ。
……と、ふと気がついた。
ひょっとして、結婚を考え直したほうがいい、と主張している人は
「女性は結婚したら夫に養ってもらう」ことを当たり前だと考えている
のではないだろうか。
子どもの頃からそういう発想は一度たりとも持ったことがないので
私にはよくわからないが。
先日、親の遺品を整理していたときに、私が大学に進学する際に
両親が自宅を抵当に入れて入学金を捻出していたことを示す書類が
出てきた。思わず涙が出そうになった。
お金がなくても我が子を進学させようと努力してくれた両親に
いまさらながら感謝してもしきれない。
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