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2004年05月27日(木) |
またひとり、いってしまう |
後輩女性のHさんが今月一杯で会社を退職するというので、
別の後輩に頼まれて彼女へのメッセージカードを書くことになった。
いったい今までに何人の後輩たちを見送ったことだろう…。
うちの会社はただでさえ女性社員が少ない(全社員の1割くらい)のに、
エンジニアの女性はもっと少ないのだ。それこそイリオモテヤマネコ並みに。
また一人、女性エンジニアが会社からいなくなるのは、少し残念で寂しい。
私が入社したときは、男女雇用機会均等法が施行されてまもないころで
会社にいる女性エンジニアはもっともっと少なかった。
配属された部署では「○○初の女性技術者」と呼ばれて、
「私がしっかりやらないと、後の女性社員に影響が出てしまうんだ!」
「簡単に会社を辞めてしまったら、『だから女性は』と言われてしまうんだ」
と、それこそ泣きそうになりながら必死で仕事に取り組んでいた。
今にして思えば、ずいぶん肩に力が入っていたんだなぁ、と思う。
私の入社後、少しづつ後輩の女性エンジニアの人数も増えていき、
それほど珍しがられることもなくなってきた。
私の目から見て、彼女たちはのびのびと働いているように見えていたけれど、
それでもいろいろ思うところはあったらしい。
今の仕事に将来性がないからとか、新しいことにチャレンジしたいとか
様々な理由で会社を去っていったのだから。
まぁ、その人の人生はその人のものだ。
自分がやりたいと思ったことを力いっぱいやっていけばいい。
私は今の会社で、地味に長く働きつづけることを選んだ。
たとえ私のように優秀でない人間でも、ずっと働き続けていることが
後輩女性の誰かの指標になれば、それもいい。
そして新しい出発を選んだあなたは、新天地で頑張っていけばいい。
それだけのことだ。
これからのあなたを応援しています。
健康に気をつけてがんばってね。
という内容をメッセージカードに書いた。
いつかまた、新しく生まれ変わった彼女に会えるといいな。
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