人恋しくて 一人も好きで
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2001年11月12日(月) 天下の廻りもの

会社の後輩に、いつもいつも「お金がない」とぼやいているやつがいる。
薄給とはいえ、それなりにお給料を貰っているはずだし、
格安の独身寮に住んでいて、車も持たず、デートする彼女もいなくて、
一体何にお金を使っているのか、不思議で仕方がなかった。
しかし、先日「株で300万ほど損した」と言っていたから、
全くお金がないという訳ではないらしい。
でも、給料日直後から「お金がないんです」とぶつぶつつぶやいていて、
更には「1000円以下の床屋でないと行きません」と言い放ち、
大抵の場所には、電車賃を使わないで自転車で移動する後輩を見ていると、
なんだかこちらもしみったれた気分になってしまう。

「金は天下の廻りもの」と散財したり、贅沢するつもりはないけれど、
ちょっとおいしいものと好きな本を自由に買う程度の収入は、確保しておきたい。
カードなどで大借金する人は論外としても、あまりにケチケチしている人も
「ちょっとなぁ」と思う。

ところで、話は変わるけれど、「傘も天下の廻りもの」のようだ。
別の後輩が、「(私の名前)さん、ぼく、金曜日間違えてKさんの傘を
持って帰ってしまったんですよ。今日こっそり傘立てに返しておいたけど
僕が持っていったこと、ばれないといいなぁ」と話し掛けてきた。
「あぁ、男の人の傘はどれも似ているからねぇ」と言うと、
「いえ、僕の傘、どこかで拾ってきたものなんです。僕一度も
 ちゃんとした傘を買ったことなくて」
「……」
「今の傘も誰かの忘れ物で」
「君のようなやつがいるから、私がどこかに置き忘れた傘を、すぐ
 取りに戻ってもなくなっているんだねぇ」

いやもう、まったく。


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