Dirty Harry - 2008年06月10日(火) 空港からダウンタウンに向かう風景がどこかでみたような気がした。 決してデジャビューだとか、ジョーモンタナの生まれ変わりというつもりはない。(ジョーモンタナ死んでないし) 殺伐感が街全体に漂っている。 ダウンタウンのはずなのに、高層ビルがまばらだ。 きれいなビルの足下には、ホームレスが昼間から歩道に座り込んでる。 敷居が高いはずの東洋人に向かって物乞いをしてくる。 浮浪者特有の悪臭が漂う一角が、ブロックに一カ所くらい必ずある。 渾然一体とした感じが新宿のようだけど、高層ビルは新宿ほど威圧的ではない。ホームレスの数は多いのだが、歩くときの人と人の感覚が大きいのであまり気にならない。 密度を思い切り薄くしたような新宿。 コートを着てても、Tシャツ一枚でも何とかなりそうな街だ。 気温も高くなく、湿度も低い、暑苦しさも薄くなっている。 クリントイーストウッドが、マグナムをぶっ放していた街だった。 暑苦しいくらいのプレッシャーやフラストレーションだらけの人間が至近距離でうろついている環境に慣れた人間にとっては、刺激が少なすぎる。 こんなところに生活してると、堕落してしまいそうだ。 ----------------------------- 会場の周辺を自転車屋を探してうろついた。 自転車屋はあったが、レンタルが一日30ドルと聞いてやめた。 会場への帰り道、虎の皮のパンツ一丁で走るおっさんを見た。足には、不似合いなジョギングシューズ。見てると後ろからわらわらと走る一群が現れた。頭に角の生えたバイキング帽をかぶっているのもちらほら。上半身裸で背中に何やら漢字のタトゥーをしてるのもいる。赤信号を無視して道を横切っている。 なんだか、「いい大人がまったく」という感情が湧いてきた。 これを容認してしまう国なんだろうな、というか、ああいうことをできるのはそれなりに余裕がある人間たちなんだ、という気がする。 肥満の人間が多いのも目につく。地面にあぐらをかいたら2度と立ち上がれないのではという人間も見た。 車いすも目立つ、中には歩道を10km/hで飛ばしてる車いすも見かけた。 本人が自覚してやる分には何もかまわないのだろう。 規則にとらわれて、一人では何もできない人間は非常に不安になる。生まれ育った所の規則に従っていない人間を見ると不安になる。 私の生まれ育った国は自分以外の行動を抑制しすぎるのかもしれないと思った。 一日で軽くホームシックになった。 ...
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