Sun Set Days
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| 2003年08月20日(水) |
『VILLA VILLA』 |
今日は休日で、男女4人で『VILLA VILLA』に行ってきた。読み方は『ビーシャビーシャ』。赤坂ACTシアターの解体記念公演で、日本では不可能といわれていたらしいパフォーマンス・ショー。 チケットを購入したe-plusのホームページの文章をちょっとだけ抜粋すると、
ショーの舞台となるのが、観客席もステージもないオールスタンディングのライブハウスかクラブを思わせる会場。南米の民族音楽とテクノが融合した音楽とともに、予告もなく、天井からパフォーマーたちが降ってきて、観客を突然連れ去る!!! そしてそのまま天井に向かって飛んでいく。そう、天井や壁がパフォーマンスのステージ(?)なのだ。観客は立ったまま上を向いた姿勢で、いつパフォーマーたちの襲撃に合うのか緊張しながら、ショーを観覧、いや、強制参加させられる前代未聞のショーが繰り広げられる!!(ホームページ)
というもの。 天井や壁を飛び回り駆け回るパフォーマンスのために日本では公演不可能と言われていたらしいのだけれど、今回赤坂ACTシアターのリニューアルを機に、解体してしまうステージを『VILLA VILLA』仕様にすることではじめて実現できる運びとなったのだそうだ。 このショーが前からかなり気になっていて、ただビル4階の高さのあるステージで天井から飛んでくるパフォーマーたち(しかも空中に連れ去られてしまうこともあり)とか、天井から水が降ってきて観客もズブ濡れになってしまうだとか、紹介文を読んでもいったいどういうものなのかがよくイメージできないでいた。普通のショーではないのだろうし、わかるのはかなり風変わりな、エキセントリックなものなのだろうなということくらいだった。そして実際参加してみた後で思うのはこれは確かに事前にイメージしづらいものだし、最高に変わっているショーだということだ。
面白かった。あんまり動きすぎて心地よい疲労感があって、今日はぐっすり眠れそうだと思えてしまうくらいに。 かなり奇妙で楽しい約80分だった。 パフォーマーたちは空中を飛び回っていたし(ときどきは壁を駆けていたし)、民族音楽とテクノが融合しているらしい音楽は響き渡っていたし、スコールのように水が天井から降ってきたし、照明は色とりどりに輝き不可思議な空間を作り出していた。もちろんちょっと引いた感じだときっと楽しめないショーで、一緒になって騒ぐというか「参加する」スタンスがとても大切なショーでもあるのだけれど、あの空間の中に放り込まれたら、結構みんな自然に参加できてしまうのだろうなと思う。 実際みんなかなり騒いでいたし。 僕もかなり楽しかったし、あとで女の子の1人には「かなり跳ねてましたよ」と言われたくらいには参加していたみたいだし。
9月中旬まで開催されているみたいなので、興味のある方はぜひ一度参加してみては?
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『VILLA VILLA』が終わった後、渋谷に出て台湾料理の店へ行ってきた。台湾料理の店で食べるのは記憶にある限りはたぶんはじめてで、ウサギの肉なんかを頼んでみたりした。台湾ビールはお酒が苦手な僕でもかなり飲みやすいあっさりとしたもので、春巻なんかもおいしかった。 いろいろな旅行の話になり、僕以外の3人はタイに行ったことがあって、タイの様々な話(あるいは、日本人がいかにカモにされているのかについての話)を聞かせてもらった。また、女の子2人は学校の卒業旅行でイタリアとフランスをめぐってきたとのことで、フランスのオススメの場所がないかどうかを訊いてみたり。モンサンミッシェルがとてもよいとのことで、今回の計画からは泣く泣く外している場所だっただけにかなり後ろ髪を引かれていたりもするのだけれど。
食事の後、東横線で横浜まで戻り、閉店間際のタワーレコードでCDを購入し(JS『ICE CREAM』)、それから部屋に帰ってきた。
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今年は、先日行ってきた『Blast!』や、『マンマ・ミーア!』なんかもそうだけれど、僕にしては結構そういったステージものに出掛けている。それはやっぱりいつ転勤するかわからないのだし、だったら東京に近いところにいるいまの内にできるだけ観ておこうというのと、実際に体験するということはきっと大切なことだと思うからだ。ショーとかミュージカルとか、プロの人たちが創り上げるものをリアルタイムに実際に観るのって素直に感動できる面がどこかしらに確実にあるし、様々な世界があることを垣間見せてもらうことができるものだとも思う。 シフトが不規則なこともあって本当に人気のある公演はかなり前にヤマを張ってチケットを予約しないといけないことがたまにキズだけれど(おそらくこの日は休日のはずと信じて)、e-plusの得チケのようなサービス(開幕前にチケットが残っている公演を割安な価格で購入できるもの。直前の公演が多いので、確実に休みの日がわかって予約できる)もあるし、なんだかんだで選ばなければいろいろと観ることができる。 もちろん、すべてのショーが最高にツボにはまるというわけではないのだけれど、それでも上に書いたようにどの公演にも何かしらどこかしら感動できる面が必ずあるのだ。不思議なことに。どうしてか必ず。 観てきた公演の細部は時間とともにもちろん忘れられていくし、記憶は薄まっていくけれど、それでも確かにこの目で見たものについてはやっぱり記憶の海のようなものがもしあるのなら、その中には必ず混じり合っているはずだし、だとしたらその海の出す波音の中に何かしらのトーンのようなものは染み込んでいるのかもしれないし。それぞれの人の中に海があって、それぞれの波音が異なっているとしたら、やっぱり聴き飽きない波音が出ているほうがいいのだろうし。
それに、何かに感動したり感心したりできることってきっと大切なことだ。そういうのって本当に個人的なものだし、誰かとなかなか共有したりなんかもできないものだけれど(人によって感動するポイントが違うことは当然のことだと納得しつつも本当に残念なことのひとつだ)、それでも人生は一度きりなのだし、だったら様々なものに感動しているほうが絶対にいいし。
だからできるだけ面白いと思いたいし、ショーとか映画のようなハレのものばかりでなく、ちょっとしたこと、他愛のないことでも面白がりたいと思う。それはともすれば自己満足的なことかもしれないけれど、それくらいで感動や感心のストックが増えていくのなら全然オーケーだ。他人ではなく自分の人生なのだし。
でもまあ、他愛のないこと(たとえば天気のいい日の散歩とか、小雨の日に傘を差しての散歩、デジカメでお気に入りの写真が撮れたとか、ジャケット買いしたCDがすごく好きな感じの当たりだったとか)でも充分面白がっているので、やっぱり単純で脳天気で幸福なのだなと思う。
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お知らせ
e-plusの『VILLA VILLA』紹介ページのURLはこちらです。
http://eee.eplus.co.jp/s/villa/
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